真っ赤な路地物トマトが出まわってきました。南仏プロヴァンス地域の伝統的な「トマトソース」を作ってみませんか。健康長寿食として話題になった「地中海料理」の一つです。
今回は砂糖を使わず、白ワインの甘味で調理します。白ワインは、整腸や疲労回復に効果のあるとされる有機酸を豊富に含んでいます。
トリムネ肉や白身魚などあっさりした食材にたっぷりかけてお召し上がりください。
さらに煮詰めて水分をとばすと、イタリア料理「クロスティーニ」の具材になります。クロスティーニとは、薄切りトーストした小さめのパンに具材をのせたもの。軽食に、ワインのおともに、ホームパーティーの一品に重宝します。
プロヴァンス風トマトソースの作り方
トマトはできるだけ完熟したものを使います。煮込んでいるうちに皮も取れるので、乱切りで大丈夫です。缶詰トマトでコクを足します。材料の分量はきちっとこだわる必要はなく、1本1個を丸々使ってOK。
トマトソースとしての工程は7まで。工程8からはクロスティーニ作りです。
【材料】
・トマト(できるだけ完熟したトマト):3個(約300g)
・ニンジン:1本(約120g)
・タマネギ:1個(約180g)
・ピーマン:2個(約80g)
・赤パプリカ:1個(約80g)
・黄パプリカ:1個(約80g)
・トマト缶:1缶
・ニンニク:2片
・オリーブ油:大さじ2
・白ワイン:大さじ2
・顆粒コンソメ:小さじ2
・こしょう:少々
【作り方】
1./トマトは皮のままタテ4つに切ってヘタを取り、乱切りにする。ニンジンとタマネギは、それぞれ皮をむいてあらみじん切りにする。ピーマンと赤パプリカと黄パプリカは、それぞれヘタと種を除いてあらみじん切りにする。ニンニクはみじん切りにする。
真っ赤に熟したトマトを使う
2./フライパンにオリーブ油を入れて中火にかける。
ニンニクの香りを出す
3./ニンニクの香りがたったら、火の通りにくい順に入れて炒める。ニンジン、タマネギ、ピーマン、赤パプリカ、黄パプリカの順番にするといい。
4./軽く火が通ったら、トマトの乱切りとトマト缶を入れる。
5./白ワイン、顆粒コンソメを入れて弱火にして煮込む。
食材すべてを煮込む
6./フライ返しで底から混ぜ、焦げないようにする。水分がほぼなくなってトロッとしたら、火を止める。こしょうを振り入れて混ぜ、味をととのえる。
7./肉や魚にかけて召し上がれ。
トリムネ肉のソースとして
8./さらに弱火で、水分がなくなるまで煮る。
弱火で煮る
9./薄切りしてトーストしたパンにのせると、イタリア料理のクロスティーニになる。
パンとの相性もバッチリ
福田恭子/発酵食品ソムリエ。薬膳コーディネーター。フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国以上で取材。