酸っぱさを手なづける84 なすのカポナータ

カテゴリー:レシピ 投稿日:2025.12.02

なすが主役のカポナータを作ります。イタリア・シチリアを代表する家庭料理のひとつで、味つけの軸は「酸っぱさ+甘さ」。焼いた茄子に、ビネガーの酸味とはちみつの甘みをやさしくきかせたトマトソースをからめて、煮含めていきます。 そこにオリーブやケッパーも加わり、異なる酸味が重なります。素朴ながらもどこか華やかで、出来立てを温かいままいただくのはもちろん、冷まして味をなじませても美味しく、常備菜としても重宝するひとさらです。

 

なすのカポナータの作り方

【材料】
・なす:4個
・赤たまねぎ:1個
・セロリ:1/2本

・EXVオリーブオイル:90ml
・オリーブ:40~50g
・ケッパー:10g
・ホールトマト:1缶
・はちみつ:小さじ1/2
・ワインビネガー:40ml
・バジル:8枚
・塩:適量

 

【作り方】
1./なすを4cmほどの大きさに切り、塩をまぶす。

なすの表面全体に塩を薄くまとわす

 

2./赤玉ねぎを角切りにする。

3./セロリのすじをピーラーで剥き、赤玉ねぎより小さめの角切りにする。

4./なすから出てきた水分をキッチンペーパーでふく。鍋にEXVオリーブオイルを入れ、焼き、細串が通るようになったらなすを取り出す。

面の広い、大きめの鍋が作りやすい

 

5./同じ鍋に、先の赤玉ねぎとセロリを入れ、炒める。

6./続いて、オリーブ、ケッパー、ホールトマトを入れ、トマトを潰し、さらにはちみつを入れ、沸いた状態をキープする。

ヘラやマッシャーを使うと潰し易い

 

7./トマトが煮詰まってきたら、先の焼いたなすとワインビネガーを入れ、数分煮込み、塩で味を調える。

8./バジルをちぎり、鍋に入れ、火を止めて出来上がり。

バジルの香りで一層華やかな一皿に

 

野菜をたっぷりと取れるカポナータ

 

イタリア語で「酸っぱい」を意味する agro と、「甘い」を意味する dolce を組み合わせた “agrodolce(アグロドルチェ)” は、シチリアを代表する甘酸っぱい味わいの調理法です。この酸っぱさと甘みのバランスをいかした料理が、なすや野菜をトマトソースで煮込んだカポナータ。ごはんのおかずとしてもよく合う、親しみやすい味わいです。トマトソースの赤となすの紫が食卓にも映え、そのままおかずとして楽しんでも、バゲットをそえて一緒に食べても、美味しくいただけます。

 

(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda (https://kokookuda.com/)

 

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この記事を書いた人

編集部
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