
ほろ苦さと旨みが特徴の菊菜は、ごま和えなどでもおなじみの青菜です。今回はそこに香り高いパクチーを加え、コクのある胡桃(くるみ)の衣で和えます。菊菜のほろ苦さとパクチーの個性的な香り、胡桃のまろやかなコクなど、それぞれの個性が重なり合い、素材の味わいを引き出したひとさらです。
菊菜とパクチーの胡桃和えの作り方
【材料】
・菊菜:約150g
・パクチー:30g
・胡桃:40g
・醤油:大さじ1
・砂糖:小さじ1弱
【作り方】
1./菊菜を、塩を入れた熱湯でさっと茹で、水分を切り、2cm長さに切る。
2./パクチーを粗く刻む。

刻みたてのパクチーの香りが決め手
3./胡桃を鍋で炒り、表面がツヤっとしてきて、香りが出てきたら布巾の上に出す。鍋がとても熱くなるので、胡桃を出したあとはすぐに鍋を水で冷やす。

熱々の胡桃からでる香ばしいかおり
4./胡桃を布巾でつつみ、麺棒などで布巾の外側から胡桃を叩き、くだく。

胡桃の食感を残すよう粗めにたたく
5./ボウルにくだいた胡桃、醤油、砂糖を入れ、混ぜる。
6./先のボウルに、菊菜とパクチーを入れ、和えたのち、器に盛り付けたら出来上がり。

胡桃の衣を手早く具材にまとわせる

食べる直前に和えて器へ盛り付ける
葉の姿が菊に似ていることから「菊菜」と呼ばれ、地域によっては春に花を咲かせることから「春菊」とも呼ばれています。独特の香りとほろ苦さが、食卓に季節の彩りを添えてくれる食材です。今回のような醤油をきかせた和えもののほか、すき焼きの具材としてもポピュラーで、濃いめの味わいの料理と合わせることで、そのほろ苦さと香りが美味しいバランスを生み出します。菊菜の味わいの中にパクチーの青い香りが、全体をきゅっと引き締めています。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda (https://kokookuda.com/)
