菊菜のほろ苦さは、空気が冷たく感じられるこの頃、食べたくなる味わいです。舞茸の旨みをうつした煮汁に、あらかじめ下茹でしておいた菊菜を合わせ、舞茸の風味を生かします。
そこへ今の時季、冷蔵庫に入れておくと便利な、酢漬けの菊花を散らし、秋の風情に仕上げます。
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※酢漬けの菊花は【作り方】1~4を参照
菊菜と舞茸の煮びたしの作り方
【材料】
・菊菜:150g
・舞茸:100g
・出汁:1/2カップ
・砂糖:小さじ1/2
・淡口醤油:小さじ2
・みりん:小さじ1/2
・日本酒:小さじ1/2
・酢漬けの菊花:約大さじ2
(酢漬けの菊の花びらは黄色または紫色どちらでもOK、今回は紫色を使っています)
【作り方】
1./熱湯に塩(分量外)を入れ、菊菜を茹で、2cm長さに切る。
粗熱を取り、深い緑色をキープする
2./舞茸を一口大に切る。
3./鍋に出汁、砂糖、淡口醤油、みりん、日本酒を入れ、ひと煮立ちしたら、2の舞茸を入れ、舞茸がしんなりとするまで煮る。
舞茸の旨みを煮汁へうつす
4./3に1の菊菜の水気を搾ってから入れ、1分ほど温め、火を消す。
菊菜を入れたら、火入れしすぎない
5./4に、汁気を切った酢漬けの菊花を散らし、器に盛り付けたら出来上がり。
酢漬けの菊花は味わいのアクセント
舞茸の旨みが加わった煮汁に、菊菜と菊花を合せた秋の味わいを感じる煮びたしです。
菊菜と菊花は好相性な食材合わせ、そこに舞茸の旨みが合わさり、じんわり美味しい一品に。舞茸のかわりにしめじなどで代用いただいてもOKです。お手元のきのこで作ってみてください。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda (https://www.instagram.com/kokookuda/)
文庫版サイズ(厚さ1.6×横10.5×縦14.8cm)
464頁
定価:本体2,000円+税
発行:株式会社IDP出版
ISBN978-4-905130-46-8
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