
「すり流し」という料理があります。具材をすりつぶし、だし汁でのばして味つけした、いわば「和風ポタージュスーブ」。喉越しよく胃腸にやさしく、そのうえ具材の風味と栄養を丸ごといただけます。
マッシュルームで作ってみたら、ちょっとおしゃれで、秋らしい一品になりました。
ブラウンマッシュルームのすり流しの作り方
まず、だし汁を作ります。作りたてのおだしの風味は格別です。
マッシュルームは、ホワイトマッシュルームより味と香りが強いブラウンマッシュルームを使ったほうが、濃い味わいを楽しめます。
豆乳は絶対に沸騰させないでください。タンパク質が分離して、もろもろになってしまいます。
【材料】
・ブラウンマッュルーム:2パック(約230g)
・昆布:5g
・水:200ml
・カツオ節:5g
・塩:ひとつまみ
・オリーブ油:大さじ1
・豆乳:100ml
・しょうゆ:小さじ1/2
【作り方】
1./昆布を水に1時間以上、漬けておく。

昆布の旨味を引き出す
2./1の昆布水を弱火にかける。沸騰直前に昆布を取り出す。カツオ節を入れて、2分ほど煮る。火を止め、茶こしでこす。昆布とカツオ節は別料理に使うので、取り置く。

カツオ節をこす
3./ブランマッシュルームは薄切りにする。フライパンにオリーブ油とブラウンマッシュルームと塩ひとつまみを入れて中火にかける。

ブラウンマッシュルームを炒める
4./ブラウンマッシュルームに火が通ったら、2のだし汁を入れて、ひと煮立ちさせる。
5./フードプロセッサーかミキサーに入れて、攪拌し、すりおろし状態にする。

すりおろし状態にする
6./元のフライパンにもどし、豆乳を加えて、弱火で混ぜながら煮る。沸騰させないように注意する。

豆乳は沸騰させないで
7./しょうゆを入れて、さっと混ぜ合わせたら、出来上がり。

マッシュルームの和風ポタージュ
●昆布とカツオ節を使って「ブナシメジの佃煮」
工程7のフライパンを洗わずにそのまま使う。いしづきを切り落したブナシメジ1パックを入れて、中火で炒める。ブナシメジに火が通ったら、細かく切った2の昆布とカツオ節を入れ、しょうゆ小さじ1とみりん小さじ1で味つけする。火を強めて、水分をとばす。
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おまけの一品もおいしく
福田恭子/発酵食品ソムリエ。薬膳コーディネーター。フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国以上で取材。
