室町時代の調味料、煎り酒

カテゴリー:発酵食品全般 投稿日:2025.03.30

煎り酒(いりざけ)を知っていますか。煎り酒とは、酒に梅干、鰹節を入れて煮詰めた調味料です。室町時代末期に考案されたといわれ、醤油が普及する江戸時代中期までは広く用いられていました。醤油ほど強い個性を持たず、素材の風味と色あいも損なわないので、スズキ、鯛、キス、ヒラメ、カレイなどの白身魚や貝類の刺身には相性抜群の調味料です。

 

煎り酒の作り方

材料は、手軽に手に入るものばかりで作り方も簡単です。ただし、シンプルな分、おいしく仕上げるために材料にはこだわりましょう。

 

【材料】卓上の醤油さし1本分ぐらいのできあがり分量

・純米酒:450ml

※純米酒だとまろやかに仕上がる 

・梅干:1~2粒 

※人工的な甘みの入っていない、塩と紫蘇で漬けこんだ無添加のもの

・鰹節:15g

・塩:小さじ1/2程度(梅干の塩味による)

※にがりが入った天然塩

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【作り方】

1./鍋に純米酒と梅干、鰹節を入れて弱火で煮詰める。

2./1が半分以下になるぐらいまで煮詰まったら、冷ましてから布巾かペーパータオルで濾す。

3./2をなめて塩味を確認し、醤油より塩分が強くない程度まで塩を加える。

4./琥珀色で少しとろみがついた煎り酒が出来上がる。写真の左は梅干入り、右はわさび入り。桃色と薄緑色が食欲をそそる。桜鯛と生蛸の刺身に合わせる。

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5./煎り酒を作った後の鰹節と梅干を使って梅鰹の佃煮を作る。梅干を取りだして種を取り包丁でたたいて細かくし、鰹節と一緒に鍋に戻す。塩加減を見て醤油大さじ1/2~1、みりんを少々入れて水分がなくなるまで煮て出来上がり。

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梅鰹の佃煮

 

煎り酒はなんとも深い味です。淡白な白身の魚の味を損なわないのにコクがある、醤油とはまた一味違った風味があります。残った鰹節と梅干も無駄にならずに簡単にできる梅鰹の佃煮も、ご飯のおかずにお酒のアテにと、とてもおいしくいただくことができます。

 

 

(文責・編集部)

 

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