洋の東西を問わずさまざまな料理に使われている酸っぱさの調味料は、ダイレクトな「酸っぱさ」の表現者にとどまりません。いつも食べている味わいに、美味しい味変をしてくれるのも「酸っぱさ」の得意技です。今回は日頃の食卓でもおなじみのごまだれに「酸っぱさ」を相伴させます。
お鍋や和えもの、サラダなど、様々な献立で登場することも多いごまだれ、あまりにさまざまな料理への適応力が高いため、ごま風味のメニューが重なってしまったり、つづいてしまうこともありませんか?そんな時こそ「酸っぱさ」の出番です。「ごまだれ+酸っぱさ」の扱い方をご紹介していきましょう。
黒ごま×バルサミコ酢ペーストで食べる豚しゃぶしゃぶの作り方
【材料】(2人分)
・豚肉(しゃぶしゃぶ用):150~200g
・キャベツ:約150g
・レタス:約150g
・昆布出汁:4カップ
<黒ごま×バルサミコ酢ペースト(作りやすい分量)>
・黒練りごま:大さじ4
・淡口醤油:大さじ1
・バルサミコ酢:大さじ1
・みりん:大さじ1/2
・日本酒:大さじ2
【作り方】
1./鍋にみりんと日本酒を入れ、火にかけ、アルコールを飛ばす。
2./1の粗熱が取れたら、黒練りごま・淡口醤油・バルサミコ酢と合わせ、よく混ぜる。
それぞれがなじむようによく混ぜる
3./キャベツは細切りに、レタスは手で一口大にちぎる。
4./昆布出汁を温め、3のキャベツとレタスを入れ、鮮やかな緑色になってきたら、豚肉をしゃぶしゃぶの要領で昆布出汁に入れ、火が通ったら、キャベツやレタスと一緒に黒ごま×バルサミコ酢ペーストと一緒に食べる。
熱が入ると鮮やかな緑色になってくる
豚肉は全体的に白くなったら食べ頃
香りとコクのある黒練りごまに、深い味わいの酸っぱさをもつバルサミコ酢を合わせたテイストは、豚肉ばかりか、キャベツやレタスの野菜もサラダなどで食べるよりもぐんとたくさん食べられてしまう旨みたっぷりのペーストです。酸っぱさ調味料の中でもほんのりとしたあまみを含んだ酸味のバルサミコ酢は、存在感のある黒ごまの味わいを口あきないものへと押し上げてくれます。
黒ごま×バルサミコ酢ペーストは、ややかための作りになっていますが、豚肉や野菜の水分とともにいただくとちょうど良い加減になります。器に具材をとりわけ、好みの分量をつけながら楽しんでみてください。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切にし無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda(https://www.instagram.com/kokookuda/)
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