アサリの旬は2~4月の春先と9~10月の秋。この時季は産卵のため、身がふっくらとしてジューシーになります。
美味しいアサリをさらに美味しくするコツを2つご紹介します。1つは砂出し中にハチミツを加えること。2つめは砂出し後にザルにあげて3時間放置すること。なぁんだ、と言うなかれ。劇的に変わりますから!!
様々なアサリ料理に使えるコツですが、今回は「アサリラーメン」に仕立てました。
アサリラーメンの作り方
砂出しは、海水と同じ3パーセントの塩水に浸けて、呼吸をするアサリが砂を吐き出す仕組みです。1000mlの水に30gの塩になります。ザルにアサリを入れて、吐き出した砂を再び吸い込むことのないように高さを調節しましょう。この時に「ハチミツなどに含まれるブドウ糖を0.1パーセント加えると、旨味成分であるコハク酸の量が2.8倍にもなったという実験結果があるそうです。
さらに、砂出し後のアサリをザルにあげて、濡れたキッチンペーパーをかぶせて3時間放置すると、これまたコハク酸が増えていたそうです。
ちょっと時間がかかりますが、放置しておけばいいので手間はいりません。
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【材料】(2人前)
・アサリ:400g程度
・水(砂出し用):1000ml
・塩:30g(水の3パーセント)
・ハチミツ:1g(水の0.1%)
・水(汁用):800ml
・昆布:2g
・酒:100ml
・しょうゆ:小さじ1
・塩麹:小さじ2
・生ラーメン:2玉
・小ネギ:適量
【作り方】
1./アサリの砂出しをする。アサリをこすり合わせて洗う。水1000mlに塩30gとハチミツ1gを入れる。アサリをザルに入れて、8分目くらいの高さまで塩水に浸かるようにする。暗い場所に置いて、1時間ほど放置する。
アサリの砂出し
2./アサリの汐出しをする。アサリをザルにあげて、濡れたキッチンペーパーをかぶせて暗い場所で3時間放置(気温が高い場合は、冷蔵庫に入れる)。
アサリの汐出し
3./水800mlに昆布と2のアサリを入れて、強めの弱火で加熱する。
アサリと昆布で出汁を取る
4./沸騰直前に昆布を取り出し、酒を入れる。弱火にして、アクを取りながら加熱する。
5./別鍋に湯(分量外)を沸かし、生ラーメンを好みの固さにゆでて、網じゃくしかザルにとって水切りし、器に入れる。
6./アサリが3つほど口を開いたら、しょうゆ、塩麹を入れて混ぜる。アサリは次々に口を開くので、手早く。煮すぎると、身が固くなる。
煮すぎないように注意
7./5のラーメンの上に6のアサリをのせ、汁をかける。小ネギを適量散らす。
汁もぜひ飲んでください
福田恭子/発酵食品ソムリエ。フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。
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