「一月往ぬる」。今年もあっという間に2月に突入。とはいえ、まだ新年の餅が残っているのはうちだけでしょうか。そんな餅の活用に今回は餅をスライスして楽しみます。小さく薄くスライスして煮込むことで、汁にとろみが出て、お腹のなかがじんわりと温まり、こっくりとしたひとしなに仕上がります。毎年この時季、家でもよく登場するおすすめの餅メニューです。あわせる食材は、切っても切れない親子コンビの鶏とたまご。そこに旨み成分が豊富なトマトもそえた、餅のとりたま煮込みをご紹介します。
スライス餅のとりたま煮込み
【材料:1人分】
・角餅:1枚
・プチトマト:3~4個
・鶏ひき肉:50g
・卵:1個
・出汁:100ml
・砂糖:小さじ1/2
・淡口醤油:小さじ1/2
・日本酒:小さじ1/2
・塩:ひとつまみ
・青ねぎ(お好み):適量
・胡麻(お好み):適量
【作り方】
1./餅を薄切り、1~2cmほどの角切りにする。
厚さに少々ばらつきがあってもOK
2./プチトマトを湯むきする。
※湯むきの仕方
プチトマトを洗い、ヘタをとり、ヘタのあった部分に浅く包丁目を入れる。
包丁目を入れたプチトマトを熱湯にさっと通し、流水で冷まし、皮をむく。
(包丁目を入れたところから皮がさけてくるのでそこから始めるとむきやすい)
3./鍋に出汁を入れ火にかけ、軽く沸いてきたら、砂糖・淡口醤油・日本酒・塩を入れ混ぜたのち、鶏ひき肉を入れ、だまにならないようばらしながら煮る。
4./鶏に火が通ったら、1.のもちと2.のトマトを入れる。
5./餅に火が通ったら、2~3回箸でといた卵を入れ、半熟になったら火を止め、器に盛りつけたら出来上がり。
卵は溶きすぎないのがポイント
もちをスライスすることで料理時間も短縮し、口当たりもマイルドに。とろみが寒い時期にうってつけの温かみとなってくれます。旨み成分の代表的なもののひとつグルタミン酸が豊富なトマトをあわせることで、旨みとさわやかさがプラスします。アツアツの煮込みもちは、食事としていただいたり、小腹をうめるスナックメニューとしても味わっていただけます。
奥田ここ/国内外各地の市場を「師」とあおぎ、旬の食材を中心にした和食及びイタリア料理の料理教室を主宰。外国の方の参加や元築地市場内での調理室など、様々な場所とスタイルで開催するほか、各種媒体・広告へのレシピ提供や、食材産地の取材および食に関する話題の企画・執筆に加え、個別の要望に応じた出張料理や料理提案など、国内外問わず活動中。素材の味を大切にし、無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
(https://www.instagram.com/kokookuda/)
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