年末年始になると魚介類で脚光を浴びるのが、カニとマグロではないでしょうか。今回は見かけたら即買いたい、マグロの尾の身で刺身定食を作ります。刺身がおいしいのはもちろんですが、マグロのあらや骨からは上品で魚臭くない、すばらしく美味しい出汁が取れます。この出汁で吸物をつくり、すべて無駄なく使い切ります。
「マグロの尾の身」の刺身と吸物の作り方
マグロの尾の身はマグロの直販所にはよく置いてあり、大体400~500円程度で買えます。少し筋っぽいですが、この筋は吸物の美味しい具材になります。また包丁に自信のない方でも、尾の身なら簡単に骨と皮をはずすことができます。刺身にして4人前は軽く取れます。
【材料】
・マグロの尾の身:1個
<吸物用>
・日本酒:大さじ2
・塩:大さじ1/2
・醤油:大さじ1/2
・長ねぎ:適量
<漬け丼用>(2人前)
・醤油:大さじ1
・本味醂:大さじ1/2
【作り方】
1./尾の身は4つに分かれている。まず尾を横にして、骨のすぐそばの皮に包丁を入れて切り、骨に沿って背骨まで切る。
身は4つのブロックに分かれている
2./背骨に当たったら、直角に骨に沿って皮の部分まで切る。ここで皮は切らずに皮の内側に包丁を入れて皮に沿って皮と身を切り離す。これで1つのブロックが取れる。あとはこれを繰り返して4つの身を取る。
4つの身が取れる
3./身は外側に筋が多いので切り取る。この筋はあとで吸物の具材にするので捨てずに取っておく。筋の少ない所を刺身にする。
刺身につくる
4./身を外した骨を一度水で洗い、筋などのあらも一緒に、たっぷりの水で弱火にかける。グラグラ沸騰させると汁がにごるので注意。アクが出たらすくい取る。
骨とあらで出汁を取る
5./30分程度煮たら、骨を取り出す。骨に身が付いていたら手で外し、汁に戻す。日本酒、塩、醤油で味をととのえる。
6./白髪ねぎを浮かべて出来上がり。
上品な吸物が出来上がる
刺身は赤身なので、漬け丼にしても絶品です。漬けは刺身にしてから醤油と本味醂で30分程度漬けます。丼に盛りつけたら、エキストラバージンオリーブオイルをひと回しかけると、より一層コクが出て美味しくなります。
漬け丼も美味
(文責・編集部)
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