旅先で酒蔵を訪ねるのも、旅の楽しみのひとつです。訪れた土地の歴史や文化の中で培われた酒を知り、試しにいただいてみる。知らないことを知ることで食に関する関心が高くなり、それが、旅の美味しい思い出になりますね。今回の煮豚に使う桑酒も、そんな旅先で出会った酒のひとつ。
桑酒は、江戸時代、十返舎一九の『手造酒法』にも記載されている伝統ある酒。今回は、近江路を旅した時に出会った桑酒で、みりんと同じ作り方で作られているという説明に料理にも合うのではと考え、シンプルに煮豚を作ってみました。桑酒の持つ甘さと含まれている桑葉とシナモン、五加皮が香り優しい煮豚に仕上げてくれます。どこかで桑酒に出会ったら、ぜひ、作っていただきたい一品です。
【材料】
・豚塊肉:500g
・桑酒:100ml
・醤油麹:50g
・長ネギ:1本
・生姜:10g
・卵:4個
・醤油:大さじ1
・セリ:適量
調味料は、桑酒と醤油麹!
【作り方】
1./豚塊肉を一度、茹でこぼす。鍋をきれいにして、豚塊肉と長ネギ、生姜を入れ、桑酒を分量の半分を入れて、肉の7割ぐらいまで水をいれて中火にかける。豚塊肉が柔らかくなるまで煮る。圧力鍋を使う場合は、15分程度で柔らかくなる。卵は、茹でておく。
桑酒は、半量入れる
2./豚塊肉が柔らかくなったら、桑酒の残りと醤油麹を入れてさらに煮る。20分ほど煮たら、皮をむいたゆで卵を入れて、5分ほど煮て火を止めて煮汁に漬けておく。
桑酒の香りが美味しさに!
3./煮汁を100mlほど取り分け、醤油を入れて小鍋で5分ほど煮詰めてソースを作る。
4./冷めてもしっとりと美味しくいただけますが、食べる前に再度温めても美味しく、どちらの場合もお好みで3.で用意したソースを添えて召し上がれ!
セリや三つ葉など香草も添えて!
坂本広美/発酵食品ソムリエNo.111。発酵料理愛好家。スクールカウンセラーなど子育て相談も務め、子どもの心とからだの成長発達に大切な「食」を親子で楽しむイベントなどを開催。
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