紀元前5000年ごろから記録に残っている世界で最も古い発酵調味料といわれる酢。殺菌や防腐作用があり、健康効果も大きいことが知られています。今回は、酢の中でも、アミノ酸やクエン酸、ミネラルが豊富で料理の味にコクをプラスしてくれる黒酢を使い、玉ねぎ塩麴で下味をつけた豚肉を黒酢酢豚にしてみましょう。
豚肉を表面はカリっと、中はしっとりと揚げることで、黒砂糖の甘みと黒酢の酸味が程よく絡み、美味しい黒酢酢豚が出来上がります!
ちなみに、日本最大の黒酢の生産地は、鹿児島県ですが、これは、江戸時代に中国などからの物流の中継地であったことから、商人が香酢を伝えたことが始まりとされています。色が黒いから黒酢というわけではなく、JAS規格で原料も定められ、発酵、熟成によって褐色や黒褐色になったものと定められています。
【材料】
・豚肉:400g
・玉ねぎ:中玉1個(100g)
・れんこん:100g
・パプリカ:1個
・玉ねぎ塩麹:大さじ3
・卵:1個
・片栗粉:適量
・揚げ油:適量
◆黒酢あん◆
・黒酢:150ml
・黒砂糖:75g
・水:75ml
・醤油:大さじ2
・紹興酒(または日本酒):大さじ1強
・玉ねぎ塩麹:小さじ1
・片栗粉:大さじ1と1/2
あんは黒酢と黒砂糖のコラボ!
【作り方】
1./豚肉は、浅く格子状の切り込みを入れ、大きめのひと口大に切る。ポリ袋に入れ、玉ねぎ塩麴を入れてもみこみ、30分ほどおく。
玉ねぎ塩麴で旨味アップ
保存袋でもみこむ
2./玉ねぎは大きめのくし形に切り、長さを半分にする。れんこんとパプリカは、ひと口大の乱切りにする。160℃ぐらいに熱した揚げ油で、それぞれの野菜を1分ほど素揚げし、油をよく切っておく。
全てひと口大の大きさに
3./1.の豚肉の袋に溶き卵を入れ、全体にもみこむ。その後、一つずつに片栗粉をつけて160℃の油で3分ほど揚げ、一度引き上げる。5分ほど置いてから、180℃ぐらいの油に再度入れ、二度揚げをする。
野菜も豚肉も揚げておく
4./鍋に黒酢あんの材料(黒酢、黒砂糖、水、醤油、紹興酒、玉ねぎ塩麴、片栗粉)を入れ、中火にかける。木べらなどで底からよく混ぜ、ふつふつと煮立ち、とろみがつき全体に透明感が出てきたら火を弱め、更に1分ほどよく混ぜながら加熱する。最後に素揚げした野菜と豚肉を加えて、全体に黒酢あんを絡めたら火を止めて出来上がり!
黒酢あんをよく絡ませる
玉ねぎ塩麴で漬けこんだ豚肉を2度揚げすることで、表面はカリっと中は柔らかくしっとりした仕上がりに!
黒酢の酸味と黒砂糖の甘みが美味
坂本広美/発酵食品ソムリエNo.111。発酵料理愛好家。スクールカウンセラーなど子育て相談も務め、子どもの心とからだの成長発達に大切な「食」を親子で楽しむイベントなどを開催。
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