冷奴が美味しい季節になりました。市販の豆腐を使って、出来立てのおぼろ豆腐を作ります。そもそも豆腐は大豆たんぱくをにがりで固めた網目のような構造をしていて、旨味成分はその網目の中に詰まっています。豆腐はしっかり噛むことのない食品なので網目の構造が壊れず、そのため旨味成分を十分に味わえないという一面があります。
そこで、豆腐をクリーム状にして、いったん網目の構造を壊して、旨味成分を引き出すようにします。その上で豆乳と合わせてもう一度豆腐に固め直すのです。
豆腐の甘味や旨味が十分に感じられ、家庭で作ったとは思えないほどの美味しさが広がります。
豆腐で作る「おぼろ豆腐」の作り方
豆乳を固めるにがりは、クリーム状にした豆腐のにがり成分で間に合います。塩を入れると豆腐が固まりやすくなるので、必ず入れてください。豆腐は絹ごしを使用しますが、木綿でもかまいません。
固さは、豆乳の量の増減で調整できます。豆乳を少なくすれば、やや固めの豆腐になります。熱々のままでも、冷やして奴にしても、甘くてコクのある豆腐になります。
【材料】
・絹豆腐:1丁(300g)
・豆乳:80ml
・塩:小さじ1/2
【作り方】
1./絹豆腐をミキサーやフードプロセッサーにかけるか、泡だて器で完全になめらかなクリーム状にする。
フードプロセッサーでクリーム状にする
完全にかたまりがなくなる
2./鍋に豆乳と塩を入れ、ごく弱火で沸騰させる。
ごく弱火で沸騰させる
3./2が沸騰したら一度火を止める。1を入れてよく混ぜ、ごく弱火で加熱する。大きな泡がぷくっ、ぷくっと2~3回出てきたら(2~3分位)、火を止めてふたをし、8分置いて出来上がり。加熱しすぎると豆腐が分離してボソボソになるので注意。
大きな泡がぷくっと出てくる
しっかり固まっている
(文責・編集部)