春の七草のひとつである「すずな」と呼ばれるかぶには、春と秋の2回旬がありますが、スーパーでは、一年中みかけて毎日の料理に使い易い野菜です。特に白い小かぶは、皮も柔らかくてそのまま煮物にしても火の通りがよく荷崩れもしにくいものです。コロッとした小かぶの可愛い形を活かして、丸ごと簡単に煮てみましょう。
かぶには、ビタミンCや葉酸、カリウムなどが豊富で消化酵素であるジアスターゼも含まれています。胃腸が疲れている時などには、身体に嬉しい野菜です。本枯節の鰹節で簡単にとった出汁や昆布出汁を合わせて、かぶの甘みをしっかりと引き出した煮物は、ほっこりとした味わいになります。βカロテンが多く含まれた栄養価の高い葉もしっかり食べたいもの、緑の彩を活かして一緒に調理してみましょう。
お皿にのった丸ごとの小かぶは、小さい子どもの目には楽しく映り、大人もちょっと可愛いくてお箸を運びたくなるはず!「おおきなかぶ」のお話をしながら、お子様と一緒にいただくのも楽しい食時間になりますね。
【材料】
・小かぶ:4~5個
・鰹出汁:300ml
・昆布出汁:50ml
・干ししいたけ戻し汁:50ml
・薄口しょうゆ:50ml
・みりん:大さじ2
・粉末寒天:2g
葉も刻んでおく
【作り方】
1./小かぶは、茎を少し残して葉を切り落とす。残した茎の間の土などは、竹串などを使い丁寧に洗い落とす。切り落とした葉は、細かく刻む。
茎の間の土は洗い流す
2./本枯節の鰹節をボットなどに入れて、お湯を注ぎ出汁を取る。
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3./鰹出汁・昆布出汁・干ししいたけの戻し汁をお鍋に入れて、小かぶを並べて入れ中火で煮る。煮立ったら、弱火にしてみりんと薄口醬油を入れて静かにコトコト煮る。クッキングペーパーなどで落し蓋をしておくと味のしみわたりが均等になる。
煮汁は、小かぶが浸る量が目安
4./小かぶにそっと竹串などを挿して柔らかく煮えたことを確認して、一度小かぶを鍋から取り出す。残っている煮汁に刻んでおいた葉と粉末寒天を入れてひと煮たちさせ、小かぶを戻す。
葉だけをひと煮たちさせる
5./器に葉の煮汁を入れてその上にそっと小かぶを置く。煮汁は、温度が冷めてくると寒天の作用で少し固まってくるので、小かぶと一緒に食べやすくなる。
器にコロッとできあがり!
坂本広美/発酵食品ソムリエNo.111。発酵料理愛好家。スクールカウンセラーなど子育て相談も務め、子どもの心とからだの成長発達に大切な「食」を親子で楽しむイベントなどを開催。
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