ジビエ料理(野生の鳥獣肉を使う料理)の人気が急上昇中です。
なかでも、紅葉(もみじ)肉と称される鹿肉はノーベル賞の晩餐会でメインディッシュとして供されるほどヨーロッパではよく用いられます。牛肉に比べてカロリーは1/6、鉄分は2倍、ストレス軽減や脳機能向上に効果があるアミノ酸も含んでいる、すぐれた肉なのです。
狩猟期間は11月15日~2月15日(北海道では10月1日~1月31日)ですが、通販で100g150~250円程でお取り寄せできます。
今回は、ヨーロッパ定番のコケモモジャムを付け合わせるレシピと、和風にアレンジしたジャム煮とをご紹介します。
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きれいな色の「紅葉肉」
鹿肉のジャム添えの作り方
1時間以上(できれば1晩)、塩水に漬けておくことで臭みのない柔らかい肉になります。
今回のレシピでは野生肉に抵抗のある方のため、しっかり火を通しますが、よければぜひ工程4で軽く焼いた鹿肉を味見してみてください。ミディアムレアのお味は絶品です。その後、取出して休ませておくことで、肉汁を逃さずに火を通すことができます。最後に工程5で、お好みの焼き具合に調整してください。
【材料】
・鹿モモ肉:300g
・水:200ml
・塩:大さじ1
・オリーブオイル:大さじ2
・こしょう:少々
・タマネギ:(薄切りにしたもの)100g
・赤ワイン:大さじ2
・ハチミツ:大さじ1
・ジャム(今回はブルーベリージャムを使用):適量
・添え野菜(お好みで。今回はマッシュポテトとクレソンを使用):適量
【作り方】
1./保存袋に水と塩を入れ、鹿肉ブロックを入れて1時間以上(できれば1晩)漬けこんでおく。
肉を塩水に漬けておく
2./タマネギを薄切りにする。添え野菜の用意もしておく。
3./1の鹿肉の水分をキッチンペーパーで軽く拭きとり、5ミリほどの厚さに切る。
4./フライパンにオリーブオイルを入れて加熱する。オイルが熱くなったら、こしょうを入れて混ぜる。3の鹿肉を並べて両面を焼き色が付くまで焼いて、取出しておく。中まで十分に火が通っていなくてもよい。
両面を軽く焼く
5./4のフライパンに、薄切りしたタマネギを入れて弱火で炒める。しんなりしたら、赤ワインとハチミツを加え、中火にして炒める。タマネギがくたくたになったら、フライパンの隅に寄せ、空いた部分に4の鹿肉を並べて中まで火を通す。
6./皿に肉を置き、5のタマネギソースをかける。添え野菜とジャムを置く。
ジャムと一緒に召し上がれ
●鹿肉のジャム煮の作り方
【材料】
・鹿モモ肉:300g
・タマネギ:(薄切りにしたもの)150g
・オリーブオイル:大さじ2
・赤ワイン:大さじ2
・水:200ml
・ジャム:120~150g(ジャムの種類とお好みで調節)
・しょうゆ:30ml
【作り方】
1./鹿肉を厚さ1センチほどにスライスする。すじや端肉があれば、取っておく。
2./フライパンにオリーブオイルを入れ、1のすじや端肉とタマネギを弱火で炒める。
焦げないように炒める
3./タマネギが透明になり、しんなりしたらすじと端肉を取り出す。水と赤ワインを加え、火を中火にしてタマネギをさらに炒める。
4./沸騰したらしょうゆとジャム120gを加えて混ぜる。味見をして、ジャムの種類とお好みにより、ジャムの量を足す。
5./1でスライスした鹿肉を入れて煮込む。両面を返しながら、水分をとばしていく。
鹿肉に照りが出るまで煮込む
6./皿に肉を置き、フライパンに残っているソースをかけ、お好みの野菜を添える。
しょうゆを隠し味にして
福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。
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