牛肉、鶏肉、豚肉、羊肉、鹿肉、馬肉などなど、肉の種類は多彩で豊富。肉は吸収のよい良質なアミノ酸やビタミン類を豊富に含む、栄養豊富な食品でもあります。
ところで同じ肉でも、体を冷やすお肉、温めるお肉があるのをご存知でしょうか?
肉は、全般的に体を温める食材なのですが、そのなかでも、豚肉や馬肉は体を冷やす傾向にあるのです。
たとえば豚肉が、どんな地域で食べられてきたものなのかおさらいしてみましょう。
沖縄では、郷土料理に豚肉が使われてきた歴史があります。
豚ブロックを煮た「ラフテー」や、豚を塩漬けにした「スーチキ」、豚の耳をつかった「ミミガー」など、沖縄では豚の各部位がさまざまな調理方法で食べられています。
九州の最南端に位置する鹿児島でも、黒豚が有名。
温かい地域で好まれてきたという背景からも、気温が高く火照った体を冷やす傾向にある豚肉は理にかなった食材なのです。
豚肉に限らず、肉の脂肪部分は、体を冷やす傾向にあるといわれています。
たとえば同じ牛肉でも、赤身部分やレバーなどの脂肪が少ない箇所は、体を温めてくれます。
羊肉は、北海道のジンギスカンが有名ですね。
モンゴルや北欧などでも、羊肉は欠かせない肉のひとつ。寒い地域でよく食べられているということからも、羊肉が体を温めるはたらきがあることが関係しているからなのかもしれません。体を温めてくれる肉をおさらいすると、赤身の肉、鶏肉、鶏のレバー、羊の肉(ラム)、鹿の肉などになります。
このような観点から肉を見てみると、季節や体の状態によって選ぶべき肉の種類があることがわかります。これからの料理にいかしてみませんか。