味噌と言えば、材料は蒸すか茹でた大豆と麹、塩です。今回、「大豆の代りに納豆を使っても味噌はできるか?」にチャレンジしました。ご存知の通り、納豆は茹でた大豆に納豆菌をつけて発酵させたものです。豆はとても柔らかくふんわりしています。納豆菌による発酵はしているものの、もとは大豆です。麹と塩を混ぜて寝かせれば味噌になるのではないかと思いつき、1年前に仕込んでみました。
納豆で味噌の作り方
材料も作り方もごく簡単に、麹と塩を混ぜたものに納豆を入れ、つぶして寝かせるだけにしました。納豆は1パック50g程度なので3パック使えば150g、麹も同量で作り、納豆3パックで300g強の納豆味噌が仕込めました。
【材料】
・納豆と米麹:同量
・粗塩:納豆の1/4量
※納豆は丸大豆でもひきわりでも可
材料はこれだけ
【作り方】
1./チャック付き保存袋に麹を入れ、よくほぐしてから塩を入れて振りながらよく混ぜる。
2./1に納豆を入れ、袋をよくもんで豆をつぶしながら麹とよく混ぜる。
納豆と麹を混ぜる
豆をつぶして滑らかにする
3./袋の空気を抜いて常温で3ヵ月~1年ぐらい寝かせて出来上がり。
1年経つと八丁味噌色に!
納豆で作った味噌は不思議にウマイ
納豆でできた味噌は、納豆の香りは弱まるものの、それなりに残っています。一方、納豆特有の糸を引くことはありません。もともと納豆の豆は柔らかいので、出来上がりはとても滑らかな味噌になりました。1年寝かせてみましたが、普通の味噌の1年後より色が濃く、まるで八丁味噌のようです。
肝腎の味のほうですが、大豆の味噌とは若干違う旨味があり、おそらく納豆が持っていた旨味が加わっているのではないかと思っています。塩分控えめに作ったことと、麹を納豆と同量で入れているので自然な甘味も出ています。おむすびに塗って軽く焼いた「焼き納豆味噌おむすび」や、味醂で溶き焼いた餅につけた「納豆味噌餅」、炊きたてのごはんの上にのせた「おかず納豆味噌」、そのままで「舐め納豆味噌」としていただくと、ふつうの味噌とは違う風味です。味噌汁は納豆の香りが少ししますが、味はとてもまろやかです。
麹と塩と納豆を混ぜて常温で寝かせるだけで簡単にできますので、試してみる価値はあると思います。
少し焼くと香ばしい!
味醂の甘味ととても合う
カドが取れたまろやかな味