超人気!発酵料理の名店と小泉先生の誕生秘話

カテゴリー:発酵仮面, 食情報 投稿日:2019.02.23

滋賀県余呉湖畔の「徳山鮓(とくやまずし)」は、予約が取りにくい超人気のオーベルジュ(宿泊できるレストランの意)として注目されています。それもそのはずで、「食べログ」の評価でも4.57という驚きの高得点となっています。そんな折、毎日新聞の「南光の偏愛コレクション」(2019.2.16)で「徳山鮓」が紹介されました!人気噺家の南光さんは、冬と夏、年2回は「徳山鮓」を訪れるというファンだそうです。

 

これまでもテレビの「情熱大陸」や新聞、雑誌にたびたび取り上げられてきましたが、あらためてオーナーの徳山浩明さんに「徳山鮓」誕生のきっかけをお聞きしました。

「25年前、小泉先生が『日本発酵機構余呉研究所』の所長に就任された頃にさかのぼります。私は当時、小泉先生の定宿で料理を担当していました。京都で修業を積んだ一般的な和食の料理人でした。ある時、小泉先生が『なぜ、滋賀県には郷土食の素晴らしい鮒鮓があるのに使わないの?』とご指摘を受けました。宿では鮒鮓は出していなかったのです」

徳山鮓のみなさんと

 

発酵食への気づきを与えてもらった

小泉先生は徳山さんと会うたびに、「これからは、発酵だよ、21世紀は発酵の時代だよ」と熱く語ったそうです。

「初めはピンときませんでしたが、和食に欠かせない味噌、醤油、酢、鰹節などの食材はすべて発酵食品だと思い至りました。和食で発酵をしっかりやっている人はいないと思うようになり、その後も小泉先生からのアドバイスは続き、独立を決意しました」(徳山)

「徳山鮓」ならではの鮒鮓が生まれるためには、小泉先生から「まず鮒鮓を世に出せばいい」とアドバイスを受け、独立後1年半は、発酵学の書籍などを読み漁りながらひたすら試作を繰り返したといいます。

「いま、コースでは、初めに鯖の熟鮓をチーズといっしょに召し上がっていただいています。料理の後半に本場の鮒鮓をお出しして、同じ熟鮓(なれずし)でも違った美味しさがあると感じてもらうようにしています」(徳山)

女将さん(徳山純子さん)と

 

絶品の熟鮓はまさに食の世界遺産

「徳山鮓」の鮒鮓は、試行錯誤を繰り返し、滋賀県の伝統的な鮒鮓には入っていない自分流のものを足し、漬け方も工夫し、特別な菌もみとめられるといいます。

「いつも小泉先生に認めてもらえているかどうかを念頭において頑張っています。鮒子の熟鮓は『食の世界遺産だ』というお言葉も頂いています」(徳山)

鮒鮓が絶品

 

余呉湖(周囲約6.4km)は、天女の羽衣伝説、作家の水上勉の『湖の琴』の舞台としても知られています。周囲を山に囲まれた鏡のような湖面を臨む別天地で供される四季折々の食材は、熊、猪、鰻、魚、山菜、木の実、茸など地元でとれるものばかり。洗練された熟鮓と共に食通の心をつかんでいるのです。

いまや全国にその名を知られた「徳山鮓」と発酵学者小泉武夫先生との運命的な出会いが織りなす物語は、これからも「発酵」を続け、さらに「醸し」続けていくことでしょう。

小泉先生を囲って

 

徳山鮓

〒529-0523 滋賀県長浜市余呉町川並1408

0749-86-4045

http://www.zb.ztv.ne.jp/tokuyamazushi/

 

\  この記事をSNSでシェアしよう!  /

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう!
小泉武夫 食マガジンの最新情報を毎日お届け

この記事を書いた人

編集部
「丸ごと小泉武夫 食 マガジン」は「食」に特化した情報サイトです。 発酵食を中心とした情報を発信していきます。

あわせて読みたい