日本の伝統、和菓子を手作りで
お正月限定の和菓子「花びら餅」を作ってみませんか。宮中のお雑煮から創案されたといわれています。
今では、茶道で初釜の生菓子として知られるようになりました。京都では「これを食べないとお正月になった気がしない」という人もいます。
子供にも手伝ってもらえるレシピにしました。「宮中」や「小判型」など、現代では使わない日本語を説明しながら、親子で和菓子を作る冬休みも楽しいことでしょう。
ごぼうの甘煮を使ったお菓子
甘いゴボウと白みそ入りの餡を、求肥で包みます。
求肥を透かしてピンク色が見える、上品な和菓子です。ピンク色を出すには、食紅を使います。求肥を白とピンクの2種類作って2枚重ねにするレシピもありますが、今回は白みそをたっぷり使いたいので、みそ餡に色付けしました。食紅を使わず、白いままでも味は変わりません。
餡を練ったり、食紅で色を付けたり、求肥を成形するなどの作業は、お遊び感覚でできますので、子供と一緒に作るのもいいですね。
【材料】
・ゴボウ:50g
・砂糖A:80g
・水A:200cc
・白あん:50g
・白みそ:50g
・白玉粉:100g
・砂糖B:50g
・水B:100cc
・片栗粉(打ち粉用):適宜
・食紅:少々(なくてもよい)
【作り方】
1./ゴボウの皮をこそげ落とし、長さ10㎝、直径5㎜程度に切っておく。酢水に10分ほど漬けてアク抜きした後、柔らかくなるまで茹でる。
2./1のゴボウ、砂糖A、水Aを鍋に入れ、弱火にかける。水が少し残る程度まで、ゴボウを甘く煮含める。
ゴボウの甘煮を作る
3./白あんと白みそを混ぜて練る。固めに仕上げる。ピンク色を出したい場合は、食紅を少し入れる。食紅の量は爪楊枝の先に付けるくらいから始めて、少しずつ好みの色合いまで足していく。
食紅はほんの少量で色付く
4./白玉粉を網じゃくしでこして、パウダー状にする。砂糖Bと水Bを足し、よく混ぜる。ラップをして、レンジ600Wで2分、加熱する。
5./4に、2の残り汁を少し足し入れ、よく練り混ぜる。これで、求肥の出来上がり。
6./5の求肥をちぎって10等分にする(手に引っ付くので、片栗粉を付けながら、ちぎる)。クッキングペーパーを敷いた上に片栗粉で打ち粉をし、めん棒(すりこぎ棒でもよい)で小判型にのばす。
きれいな形にならなくてもOK
7./6の上に3のあんと、2のゴボウを載せる。ナイフで、形良くなるように切り整える。(切り捨てた部分はまとめてこねて、団子にしたり、中にあんやジャムを入れて食べましょう)
ナイフで形を整える
8./求肥を2つに折りたたむ。
福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50ヵ国で取材。