チーズには熟成タイプとフレッシュタイプがありますが、ご家庭で簡単にできるフレッシュタイプを季節に合わせて作ります。今回は梅がほころぶ頃ということで、梅酒を入れて作るデザートチーズです。作り方はごく簡単。ぜひ作ってみてください。
「梅酒のフレッシュチーズ」の作り方
梅酒にはクエン酸が含まれており、これが牛乳を凝固させます。さらにヨーグルトを加えて乳酸発酵させます。出来上がりは梅酒がほんのり香り、梅の実がちらほら入った、大人のデザートチーズになります。またチーズを絞った後に出るホエーにも梅酒が香り、そのまま飲んでも乳酸菌たっぷりで美味しく、料理にも使えます。
【材料】出来上がり100g程度
・牛乳:500cc
・ヨーグルト:200cc
・梅酒:100cc
・梅酒の梅:1個
・はちみつ:適宜
【チーズを作る道具】
・さらし布:50cm程度
・ザル:1個
・ボウル:1個
梅酒は色の濃い古酒を使用
【作り方】
1./鍋に牛乳、ヨーグルトを入れてよく混ぜ、弱火で温めて40℃(指を入れて少し体温より高い程度)に達したら火を止めて鍋にフタをして20分置いて乳酸菌を活性化させる。
2./梅酒の梅をみじん切りにし、梅酒とともに1に入れてよく混ぜる。再び鍋を弱火にかけ40℃まで温めたら、火を止めて5分程度かき混ぜる。
かき混ぜていると分離してくる
3./最低1時間程度常温で放置する。1日程度置いてもよいが、時間が経てば経つほどヨーグルト風味が強くなるのでここはお好みで。
ホエーと凝固分に分離した
4./ボウルにザルを置き、さらしを広げて3を入れて濾(こ)して水を切る。これ以上自然に水が切れないところまでいったら、さらしをねじって水を切る。
ぎゅーと絞ってホエーを排出
驚く量の梅酒香るホエーが!
5./絞ったものはポロポロしている。そのまま盛りつけても良いが、成形する。適当な大きさの器にさらしを切って敷き、そこに4を入れてぐっと押しつける。固くなるまで押しつけたらさらしを引っ張って出し、適宜切ってはちみつをかけて出来上がり。
成形用の器を用意
ぎゅーっと押しこんで成形
春らしいデザートチーズ!
チーズの話
チーズは、外観や固さで大きく分けると熟成させるハードタイプ(ナチュラルチーズやゴーダチーズなど)と熟成させないフレッシュタイプ(クリームチーズやカッテージチーズ)に分けられます。また、チーズを作る際に牛乳を凝固させるものとして、レモン汁や酸、チーズ、ヨーグルト、レンネット(凝固剤、動物性と植物性がある)などがあり、全世界でさまざまな種類のチーズが作られています。