梅酒の漬け時になりました。そろそろ準備を、と思ったら去年の梅酒がまだ漬かったままで瓶が空いてない…ということはありませんか? 梅酒はペットボトルに詰めれば良いものの、梅酒に漬かった大量の梅の実の処理が頭の悩ましどころ。そのまま食べるだけでは飽きてしまう! そこで梅の実をリメイクし、最後(しまい)まで一粒残らず美味しくいただく方法“梅仕舞い”(うめじまい)をご紹介します。
梅仕舞いの基本~梅ペーストを作る~
梅仕舞いの基本はペーストを作るところから始まります。といっても煮て種を取るだけなので簡単です。煮ると焼酎の水分と香りが飛んで梅の味がより濃厚になります。
1./鍋(アルミ製はNG)に梅酒の梅と梅が1/3ぐらい隠れる程度に水を入れ、弱火にかける。
2./時々へらでかき混ぜながら、梅をつぶすようにして種を押し出す。
へらで実をつぶしながら煮る
3./実と種が離れて、実が柔らかくなったら火から下ろし、冷ましてから手で種を取り除く。
4./舌触りを良くしたい場合は裏ごしして出来上がり。
裏ごししてなめらかにする
梅仕舞いその1~梅味噌~
青梅で梅味噌を作る方法はすでにご紹介していますが【「梅の日」に青梅で「梅味噌」を作ろう!】、これを梅酒の梅で作ります。青梅で作ると酸味が強いのですが、梅酒の梅だとまろやかな酸味に仕上がります。さらに鰹節と白ごまを加えれば、ご飯のお供に絶品! またイワシなどの煮物に使えば生臭さが消え、ふんわりと仕上がります。
【材料】
・梅ペースト:100g
・味噌:100g
・みりん:大さじ1
・鰹節:適宜
・白ごま:適宜
【作り方】
1./鍋に梅ペーストと味噌、みりんを入れ、弱火にかけて練る。
2./適度な固さになったら、鰹節と白ごまを入れて出来上がり。
焼き梅味噌おにぎりは秀逸!
梅仕舞いその2~梅びしお~
これも梅干しで作る方法をすでにご紹介していますが【夏の万能梅干し調味料!「梅びしお」】、梅ペーストで作ります。梅干しには塩分がありますが、梅ペーストにはないので醤油の量を多めにします(梅酒由来の糖分があるので砂糖は入れません)。醤油は半分程度入れてみて、味を見ながら量を調節してください。野菜のディップや、焼き鳥などにつけても美味!
【材料と作り方】
・梅ペースト:100g
・醤油:大さじ3~4
・みりん:大さじ2
鍋に梅ペーストと醤油、みりんを入れ、弱火にかけて練り上げ、適度な固さになったら出来上がり。こげやすいので、絶えずへらで鍋底をかきまわすようにするのがコツ。
何にでも使えて便利!
梅仕舞いその3~梅醤油~
これはペーストではなく、実のまま醤油に入れるだけです。出汁昆布も一緒に入れると一層おいしくなります。スズキやタイなど白身魚の刺身醤油にすると絶品!
梅仕舞いその4~甘干し梅~
これもペーストではなく実を加工します。干すと焼酎の水分と香りが抜けて味が濃縮され、干しあんずのような酸味と甘みのあるドライフルーツになります。
【作り方】
1./梅にぐるっと一周包丁目を入れる。
2./アボカドの種を取るように、1の上と下を持ってひねり、種を外す。
3./ざるなどに広げ、柔らかさが残る程度に適度に干す。干し過ぎると固くなっておいしくないので注意。また、皿に広げてそのまま電子レンジに7~8分程度かけてもよい。お茶受けにぴったり!
干しアンズのようなおいしさ
この他、梅ジャムを作る方法もあります。詳しくは【梅ジャムは、梅酒の梅を有効活用!】をご覧ください。