呉汁とは、大豆をすり潰したペーストを入れて作る味噌汁のことで、日本各地に伝わる伝統料理のひとつです。季節の野菜をたっぷり入れれば、大豆の持つ良質なたんぱく質と合わさって栄養満点になります。すり潰した大豆の自然な甘みとクリーミーさで、小さなお子さんでも食べやすい一品です。
【味噌で食育特集】トップページはこちら>>
■適齢期:離乳後期(9〜11ヵ月)
■塩分:0.4g(1食分)
【材料】(子ども2食分)
・大豆(水煮):10g
・にんじん:10g
・さといも:20g
・長ねぎ:10g
・煮干し(頭と内臓部分を取り除いたもの):5g
・水:1カップ
・みそ(料亭の味 無添加):6g
栄養がたっぷり摂れます
【作り方】
(1)だし汁を作るため、鍋に水と煮干しを入れて30分ほどおいておく。
水を吸って煮干しがぷっくりする
(2)煮干しが水を吸ったら火にかけ、沸騰したら少し弱火にして3分ほど煮て火を止め、ザルやキッチンペーパーで濾(こ)す。
煮干しだしが完成
(3)水煮大豆を水少々(分量外)と一緒にすり鉢で潰し、なめらか(粒々があっても良い。お好みで)にしておく。もしご家庭にあれば、ハンドブレンダーでも大丈夫。
離乳食用の小さなすり鉢でもOK
(4)にんじんは小さめのいちょう切り(細いところは輪切りや半月切り)、長ねぎは薄めの小口切り、さといもは厚めのいちょう切りにする。
子どもが食べやすいよう小さめに
(5)2で4を煮て、野菜がやわらかくなったら3を加えてさらにひと煮立ちさせる。
指で簡単に潰せる柔らかさが目安
(6)最後に味噌を入れて味を調(ととの)えたら出来上がり。
味噌を入れて味を調える
出来上がり
【ワンポイントアドバイス】
■呉汁はさといものぬめりや、大豆ペーストなどで濃厚な汁に
■だし汁を濾すときは、あらかじめキッチンペーパーを濡らして、水気を搾ってから使用すると綺麗なだしがとれます。
■さといものぬめりが気になる場合は、下ごしらえの段階で、切ったさといもを塩もみしてよく洗っておくとぬめりがとれます。
レシピ=小野友紀/武蔵野短期大学准教授。管理栄養士。乳幼児期の食をめぐる課題・食事援助のあり方などの研究を進めている。主な著書に『保育園の食事−離乳食から幼児食まで−』(芽ばえ社)など。