ほくほくのヒヨコ豆で味噌づくり。豊かな香りと旨みが生まれます!

カテゴリー:味噌
投稿日:2018.01.26

トルコ発祥のヒヨコ豆で味噌に仕込もう!

ヒヨコ豆は、ガルバンゾーやチャナ豆とも呼ばれ、ほくほくした食感が人気です。味噌に仕込むこともでき、独特な旨みと香りのため、とてもおいしい味噌に仕上がります。

トルコ発祥のヒヨコ豆は、日本では近年まであまりなじみがありませんでしたが、紀元前7000年以上も前に食べられていたという記録も残る、歴史の古い豆。現在の生産地はインドをはじめ、トルコやパキスタン、オーストラリア、カナダなどが代表的です。ヒヨコ豆は乾燥した土地を好むので、高温多湿の日本ではほとんど栽培されてきませんでした。

 

多めに配合した麹で豆の旨味を引き出す

ヒヨコ豆というと、ゆでた豆をマッシュしてゴマペースト(タヒニ)やニンニク、レモン果汁、スパイス等を混ぜて作る中東の「フムス」のほか、もどしてつぶした豆にパセリやスパイス等を加えて混ぜ、コロッケのように揚げた「ファラフェル」、豆と野菜、スパイスを煮込んだインドの「チャナマサラ」などが有名な料理です。

インドや中東から遠く離れた日本で、ヒヨコ豆と米麹を合わせて味噌を仕込むのも、新しい体験で楽しいもの。おいしさのポイントは、通常の味噌より麹を多めに配合すること。ヒヨコ豆は大豆と比べるとたんぱく質や脂質が少ないため、麹で旨みを補いましょう。ただし、ヒヨコ豆は大豆より炭水化物を豊富に含むため、麹が分解していく過程で複雑な旨みが生まれます。

 

1ヵ月後からおいしい短期熟成味噌

紹介するレシピは、豆の倍量の麹を使うので、夏なら2週間、冬なら4週間後から食べられる短期熟成バージョン。3ヵ月、6ヵ月と長期熟成させると色が濃くなり、旨みと風味が強くなります。

塩が控えめの甘口味噌なので、そのままディップにして豆本来の味を楽しむほか、味噌汁や炒め物など、普通の味噌と同じように使えます。

 

【材料】(できあがり約1kg分)

・ヒヨコ豆(乾燥):250g

・米麹(生):500g

乾燥麹を使う場合は戻しておく

・自然塩:100g

※たくさん作る場合は、豆:麹:塩=1:2:0.4の比率で増やす

ヒヨコ豆、米麹、塩

 

【作り方】

(1)ヒヨコ豆は水洗いし、たっぷりの水に12時間ほどつけて戻す。

豆を3倍量の水に一晩つけて戻す

 

(2)圧力鍋に新しい水と豆を入れ、フタをして加熱する。蒸気が上がりはじめたら、軽く蒸気が出るくらいの火加減にして、約15~20分加圧して火を止め、20分ほど放置する。圧力鍋がないときは、鍋で豆がやわらかくなるまで2~3時間煮る。

加熱時間は鍋や火力によって調節

 

(3)豆の固さの目安は、指でつまむと簡単につぶれるくらい。

やわらかくつぶれる固さならOK

 

(4)豆をザルにあげてゆで汁を切る。ゆで汁はとっておく。

ゆで汁は味噌だねの固さ調節に使う

 

(5)豆を煮ている間に、麹の準備をする。麹をボウルなどに入れ、ほぐす。

手で麹をバラバラにする

 

(6)麹に塩を入れて混ぜる。

麹と塩を合わせる

 

(7)麹に塩をすりこむように麹と塩をよく混ぜ、「塩切り麹」を作る。

麹と塩を混ぜて塩切りする

 

(8)ゆでた豆を大きいビニール袋などに入れて、手でつぶす。つぶし加減は好みで調節。まんべんなくつぶしたほうが早く熟成するが、粒が残っているくらいでもおいしい。熱いうちがつぶしやすい。つぶしたら、豆を人肌(36~38℃)以下に冷ます。熱いと麹の酵素が働きにくくなるのでよく冷ます。

豆をしっかりつぶす

 

(9)8のつぶした豆に7の塩切り麹を入れる。

つぶした豆と麹を混ぜる

 

(10)全体をまんべんなく、よく混ぜる。

豆と麹、塩をしっかり混ぜる

 

(11)味噌だねが固いときは、とっておいたゆで汁を加えて固さを調節。固すぎると発酵が遅くなり、ゆるすぎるとカビが生えやすくなるので注意。これで味噌だねが完成。

ゆで汁で固さを調節する

 

(12)清潔な容器に味噌だねを入れていく。容器はあらかじめアルコールをひたしたキッチンペーパーなどでふいておく。味噌だねは空気を抜くようにボール状に丸め、容器に詰める。

空気を抜いてみっちり詰める

 

(13)全部詰めたら、表面を平らにならす。

味噌だねを平らにする

 

(14)容器の内側についた汚れなどは、アルコールを浸したキッチンペーパーなどで拭いて、きれいにしておく。カビの予防になる。

容器をきれいにする

 

(15)表面をぴっちりラップで覆う。熟成期間が短いので重しを乗せなくてもよい。重しを乗せる場合は、ビニール袋に塩を入れ、味噌の半量から同量の重さの重しをするとよい。

ラップで表面を覆う

 

(16)ホコリが入らないようにフタをして、仕込み完了。常温に置き、発酵熟成させる。夏は2週間、冬は4週間後からおいしく食べられる。そのまま常温で発酵熟成させて、好みの味になったら冷蔵保存して1年くらいで食べ切る。なお、発酵熟成の途中で、アルコール臭がしたり、カビが出る場合も。そのときは、カビは取り除き、冷蔵庫や野菜室に移動させて発酵熟成させるとよい。

フタをして発酵熟成させる

 

(17)ジッパー付き保存袋に仕込んでもOK。その場合も、空気が入らないようにみっちり詰める。

空気を抜いて詰める

 

(18)できあがり。

冬仕込みで熟成1ヵ月後

 

冬仕込みで熟成6ヵ月後

 

●焼きおにぎり茶漬け(ヒヨコ豆を使ったレシピ)

 

【材料】(2人分)

・ご飯:おにぎり2個分

・だし汁:300ml(水300ml+昆布5cm角+かつお節ひとつかみ)

・塩:小さじ1/4

・しょうゆ:小さじ1/4

・味噌だれ:ヒヨコ豆味噌、大さじ2+酒、大さじ1/2+みりん、大さじ1/2

・三つ葉(好みで):適宜

・白髪ネギ(好みで):適宜

 

【作り方】

(1)だしをとる。鍋に水と昆布を入れて15分ほどおき、火にかける。沸騰直前に昆布をとりだし、かつおぶしを加える。弱火で1分ほど煮て火を止めて、ザルなどで静かに濾す。塩としょうゆで調味し、好みの味にする。

 

(2)好みの形におにぎりを握る。

 

(3)フライパンにクッキングシートを敷き、おにぎりを並べて、弱めの中火で表面に軽く焦げ目がつくくらい、両面を焼く。目安は片面5分。クッキングシートを敷くことで焦げにくくなる。おにぎりは、コンロに網を乗せたものや、魚焼きグリル、オーブントースターで焼いてもよい。

 

(4)ヒヨコ豆味噌と酒、みりんを合わせて味噌だれを作る。

 

(5)3のおにぎりに4の味噌だれを塗り、再びフライパンやガス火で軽く焦げ目がつくくらい焼く。

 

(6)器に5のおにぎりを盛り、1のだし汁をかけ、好みで三つ葉と白髪ネギを添える。

 

撮影:信長江美

文・レシピ:オザワエイコ

手作り調味料研究家。編集者。自家製調味料の仕込み教室「かもしラボ」主宰。著書に『だからつくる調味料』(ブロンズ新社)がある。

 

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この記事を書いた人

編集部
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