狩猟をとりまく様々な問題や、狩猟という自給自足的なライフスタイルについて語り合い、次世代に伝えていこうと「第4回狩猟サミット」(実行委員会主催、北海道、道森林管理局など後援)が10月21-23日、北海道日高町で開かれます。北海道では初めての開催で、狩猟を実践する人々や関心を持つ人々、里山の保全に関わる人々たちが全国から集い、情報交換や親睦を深めることで、最近の「狩猟ブーム」を一過性のものにせず、里地里山に根付かせていくのが目的です。参加者を先着順で募集中です。
近年、過疎化や高齢化が進んだことで、地方では増えすぎたイノシシやシカなどが農作物や生態系を荒らす獣害が問題になっています。昔ながらの狩猟で生計を立てる狩猟者は減少していますが、一方で自給自足で持続的なライフスタイルである狩猟への関心も高まっています。サミットはこうした動きを一時的なものに終わらせず、狩猟を「里地里山」の暮らしに根付かせようとの目的で、2013年に岐阜県で第1回が開催されました。
特別講演では、『羆(くま)撃ち』の著者として知られる久保俊治さん(標津町)が、米国でのハンティングガイド時代の経験、北海道でのヒグマやエゾシカ猟での話を通じて、狩猟と向き合うことの意味などについて語ります。続いて、『ぼくは猟師になった』の著者、千松信也さんらと、狩猟の魅力などについて対談します。「シカ肉給食」「猟区ビジネス」など道内での取り組みも紹介されます。
分科会は、「北海道的狩猟ライフのススメ」「狩猟・狩猟鳥獣を通して伝えたいこと/知りたいこと」「狩猟鳥獣の価値を知る」「若手が考える猟友会のミライ」の4つ。狩猟や狩猟鳥獣をテーマにしたエコツアーの取り組みやビジネスとしての可能性、狩猟で得る鳥獣の肉や皮、骨などの価値や活用法、若手ハンターの育成などをテーマに、専門家たちが語り合います。野獣肉の取り扱いの勉強会や、情報交換と親睦を図る交流会なども予定されています。
参加者150人を先着順で募集中です。参加費は一般2万5000円、学生1万8000円(2泊5食の宿泊費・食費込み)。
申し込みは、サミットのウェブサイト(http://huntingsummit.com/)から可能です。
問い合わせは、いぶり自然学校(0144-82-7860)へ。