5月18日に全国の日本酒の蔵元が新酒の出来栄えを競う全国新酒鑑評会の結果が発表されました。みごと金賞に輝いた日本酒の1つが、岩手県の「南部美人」大吟醸(株式会社南部美人・岩手県二戸市)です。
鑑評会は独立行政法人酒類総合研究所(広島県東広島市)と日本酒造組合中央会が共催し、酒造技術や品質の向上が目的として行われているもので、今年も全国から854点が出品されました。専門家により味、香り、バランスなどが評価され、なかでも特に成績が優秀と認められた酒に金賞が与えられます。金賞受賞酒は、いわば日本酒のプロが認める「日本一の酒」なのです。
南部美人は、南部の国の豊かな自然に育まれた折爪馬仙峡(おりつめばせんきょう)の伏流水を生かし「きれいで美しい酒を造りたい」という思いから明治35年(1902年)に創業された酒蔵です。昭和26年に生まれた看板銘柄「南部美人」など「飲んだときに笑顔あふれる、太陽のようなお酒」を目指して酒造りに取り組んでいます。
「若い蔵人、杜氏を中心に頑張っている蔵です」と、同社代表取締役社長久慈浩介さんは語ります。海外の一流レストランでも提供されるなど国内外で高い評価を受けており、全国新酒鑑評会でもこの10年のうち9回受賞しています。
今年の金賞受賞酒の特徴はフルーティな香りが高く、まろやかさがあること。「近年は、よりまろやかさ、なめらかさが評価される傾向にあるので、そのあたりを重視して酒造りを行いました」(久慈さん)
最高峰の味を味わってみたいという人は、「南部美人 大吟醸 生」が、受賞酒と同じ製法で造られたものです。「キーンと冷やして飲むのが、おすすすめです」(久慈さん)
「南部美人 大吟醸 生」
・原料米:山田錦
・精米歩合:35%
・アルコール度数:17~18
・1800ml:6,804円(税込)、720ml:3,402円(税込)
南部美人/http://www.nanbubijin.co.jp/