
透き通る、色白なお出汁は春のごちそう。あさりの浜の香りとコクある旨みを楽しむ「あさりの潮汁」を作ります。あさりは産卵前の春が美味しさのピーク、今回の潮汁のほか、酒蒸しや味噌汁、深川めし、クラムチャウダーやボンゴレパスタなど、楽しめる献立は幅広く、扱いやすい二枚貝です。
シンプルにあさりの旨みを感じることができる潮汁、とても簡単です。
あさりの潮汁の作り方
【材料】
・あさり:500g
・水:5カップ
・昆布:1枚
・塩:小さじ1 弱
・日本酒:大さじ1
【作り方】
1./あさりの砂抜きをする。バットにあさりがかぶるぐらいの塩水を入れ、新聞紙
などを被(かぶ)せ、冷暗所におく。(塩水は、水600mlに対し、塩大さじ1の比率を目安に、あさりがかぶるぐらいの分量を用意する)
一晩ほどして、砂抜きされていることを確認し、流水であさりをやさしくこすり洗いする。
あさりがすっぽり塩水に浸かるように
2./1のあさり、さっと流水で洗った昆布、水5カップを鍋に入れ、弱火にかける。
3./あさりが大方開いたら、湿らせた布巾またはキッチンペーパーをのせたザルで漉(こ)す。
あさりの開く姿はいただきますの合図
4./3の漉した出汁を鍋に戻し、塩小さじ1弱と日本酒大さじ1で味を調(ととの)え、汁をさっと沸かし、3のあさりを鍋に戻す。
5./椀に盛つけ、お好みで青ねぎを散らしたら出来上がり。
浜とあさりの香りが、鼻をかすめる
青ねぎがあさりの旨味を引き立てる
かしゃ、かちゃ、と静かな音とともに開くあさりからの声を聞きながら作るあさりの潮汁。あさりの旨みであるコハク酸に日本酒を合わせることで味が引き締まります。あさりの潮汁が残った時は、あさりの身、流水でさっと洗ったごはんを汁に入れて雑炊にしても最高です。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda (https://kokookuda.com/)
文庫版サイズ(厚さ1.6×横10.5×縦14.8cm)
464頁
定価:本体2,000円+税
発行:株式会社IDP出版
ISBN978-4-905130-46-8
◎入手方法
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