千葉県香取市佐原の酒蔵さんに寄ったとき、この時期しかない「味醂粕」があると。以前滋賀県の酒蔵さんで「こぼれ梅」という味醂を作るときの副産物と出会ったことを思い出しました。味醂を作っていらっしゃる蔵さんでなければ無い逸品です。そんな貴重な味醂粕を使って風味豊かなパンをご紹介します。
【材料】5個分
・強力粉:200g
・味醂粕:50g
・ドライイースト:小さじ1
・洗双糖:大さじ2(上白糖でも可)
・塩:小さじ2/3
味醂粕のいい香り
・水:120ml(40°以下のぬるま湯)
【作り方】
1./材料をそれぞれ計量する。
2./カップにドライイーストを入れて、分量の水から大さじ2を入れ20分放置して酵母をおこす。かき混ぜたりせずにそのままで様子を見て、プクプクしたりフワッとしてきたら使い頃です。材料に味醂粕を入れると発酵が鈍るので、酵母を元気にしておくことが必要です(メーカーによって多少の時間差や見た目の違いがあります)
3./残りの水の中に味醂粕を入れておく。これは強力粉と混ぜるときに馴染みやすくするためです。
混ぜなくて良い
4./少し大きめのボウルに強力粉・洗双糖・塩を入れてカードでよく混ぜる。
5./4に2・3を残らず入れてカードで切り混ぜる。
6./ボウルの中でひとかたまりになるように捏ねたら台に出して手で捏ねる。伸ばした時に生地につながりが出たら捏ね上がり。
7./捏ね上がった生地を丸めてボウルに戻して、小さいカップにぬるま湯を入れて生地の横に置く。キッチンペーパーかふきんを十分に濡らし、ボウルに蓋をして40分1次発酵させる(発酵機能があるオーブンでしたら機能をお使いください)
生地表面は凸凹
8./生地が2倍の大きさに発酵したらボウルの中で2回パンチしてガスを抜く。
9./カードで取り出して丸め直してボウルを被せて、5分ベンチタイムをとる。
10./カードで5等分にして丸め直して天板に並べる。小さいカップにぬるま湯を入れて空いたところにおいて、よく濡らしたキッチンペーパーかふきんをかけて30分2次発酵させる(発酵機能があるオーブンでしたら機能をお使いください)。
十分に間隔を開けておく
11./生地に強力粉で打ち粉をする。真ん中にキッチンばさみで切れ込みを入れる。
切れ込みはガスの抜け道
12./オーブン190°15分焼成して出来上がり。
ほんのりいい香り
奥田佳子/発酵食品ソムリエNo.110。発酵料理愛好家。医療現場で働くうちに食の大切さに気づき、天然酵母を使い家庭でできる美味しいパンの教室を自宅で開催。