ローリングストック法を知っていますか? 「とても簡単なのに、安心できる」と最近注目されている非常食の備蓄方法です。お勧め缶詰情報もあり。
「ローリングストック」って何?
地震や台風など、日本は災害の多い国です。非常時には最低3日、できれば1週間は自力で食料を確保できるよう日頃から備えておきたいもの。しかし、備蓄しておいた非常食も「うっかり賞味期限が切れてしまった!」という声を聞きます。そこで、近年注目を集めているのが、新しい備蓄方法「ローリングストック」です。
ローリングストック法は「循環備蓄」とも呼ばれていますが、食料を一定量キープしておき、少しずつ使いながら買い足す方法。つまり、はじめに使うぶんより余分に食料を買い、あとは使い切る前に足しては使い、足しては使うことを繰り返すのです。備蓄品が常に循環されるため、賞味期限切れの心配がありません。
備える食品は、必需の水のほかは基本的に何でもOK。普段使いの食品を備蓄することがポイントです。精神的な負担の大きい非常時こそ、食べ慣れたものの方が落ち着くものです。とくに小さなお子さんやお年寄りなどは、食べられないことが体調を崩す原因にもなりかねないので、お勧めの方法と言えるでしょう。
小泉マガジンが、備蓄食品として特にお勧めしたいのは缶詰です。理由は小泉先生も絶賛する缶詰の優れた特長にあります。
1:保存性がよい
缶詰は食品を空気を抜いて密封し加熱殺菌するため、開封前は常温で長期間の保存ができます。電気などの供給が不安定になる非常時でも、中が腐敗する心配がありません。保存料などは使っていません。
2:調理せずに食べられる
缶詰は基本的に開けたらそのまま食べられ、調味済みのものもあります。ガスや電気を使えない時でも、すぐに食べられるのは大きなメリットです。
3:栄養価が高い
旬の食材をすみやかに保存するため、栄養価が高いのです。真空状態にしてから加熱殺菌するため、ビタミンなどの損失も家庭での調理と比べ少ないとされています。
4:おいしさ
「缶詰は缶の中で調理している食べ物」と小泉センセイも言うように、缶詰は密封された缶の中で、調味料の味が材料によく馴染み、開けた瞬間がおいしくなるよう工夫されています。種類も、魚、豆類、野菜など水煮やオイル漬け、調味済みのもの、果物のシロップ漬けやデザートまで豊富に揃っています。お気に入りの1品もキープしておけば、きっと非常時の心の安らぎになるでしょう。
お勧め缶詰4選!
●ツナ缶
そのまま食べてもおいしい「シーチキン®」(はごろもフーズ)
日本にはサバやイワシなど魚類の缶詰が豊富にありますが、子どもからお年寄りまでファンが多いのがツナ缶。おいしさの秘密はやはり「缶詰の中で油と魚のうまみが一体になるので、うまみを逃さない」(小泉センセイ)こと。そのまま食べてもおいしいので非常食にも適しています。
●甘酒
疲れたときにもぴったりの「あまざけ」(白鶴)
近年、ヘルシードリンクとして人気が再燃している甘酒は、体内ですみやかにエネルギーとして使われるブドウ糖をはじめ、ビタミン類やアミノ酸が豊富。まさに非常時のエネルギー補給にぴったりなのです。缶のものならば、水で溶いたりする必要もありません。
●鯨缶
鯨ファン垂涎の「鯨大和煮(赤身味付け)」(木の屋石巻水産)
「鯨大和煮」の中身
古くから日本人には鯨を食す文化があり、貴重な栄養源でした。小泉センセイが「日本人の戦後の体力増強に果たした役割は絶大だった」という鯨の缶詰は、良質なタンパク質を豊富に含んでいます。普段は、熱々のご飯のお供に、また酒の肴にどうぞ。
●パンの缶詰
「缶入りソフトパンレーズン味」(パン・アキモト)
近年は、パンやケーキなどの缶詰もさまざまあり、しかもおいしい! ピクニックなどレジャーでのおやつにもよく、とくに小さなお子さんのいる家庭の備蓄にお勧めです。
パンの缶詰の製造販売を行っているパンのアキモトでは、「救缶鳥(きゅうかんちょう)プロジェクト」を行っています。これは賞味期限が3年の同社の缶詰「救缶鳥」を2年間非常食としてキープした後、回収し義援物資として海外に送るものです。非常時に備え、その後は国際貢献できるシステムです。
救缶鳥(http://www.panakimoto.com/kyucancho/index.html)
「救缶鳥」(パン・アキモト)なら国際貢献も