猛暑が続いています。「昔はこれほど暑くなかった」と嘆いても始まりません。夏バテ予防に、暑い国々の料理を真似してみるのはいかがでしょうか。
東南アジアには、スイートチリソースというタレがあります。赤トウガラシ、ニンニク、砂糖、塩を酢で煮て作ります。ひと言でいうなら、夏に足りなくなる栄養分をしっかり補充できる組合せなのです。
おまけにおいしい! 甘味と辛味と酸味が絶妙な味わいです。
土地土地の気候に合わせた食材が長い時間を経ておいしくなったのが、伝統料理なのでしょう。人間の知恵ってすごいな、と思う夏の日々。
スイートチリソースの作り方
赤トウガラシは、生ならみじん切りに、乾燥ならばポリ袋に入れて叩くなどして細かくします。砂糖は、できればミネラルの豊富なきび砂糖を使ってください。材料をすべて弱火にかけて酢味になじませ、同時に酢がツンとするのを飛ばします。火にかけすぎると飴になって固くなるのでご注意ください。
【材料】
・赤トウガラシ(みじん切りか細かく砕いて):小さじ1
・すりおろしニンニク:小さじ1/2
・砂糖(有ればきび砂糖):大さじ2
・塩:少々
・酢:大さじ3
【作り方】
1./小鍋に、赤トウガラシ、すりおろしニンニク、砂糖、塩を入れる。
材料を小鍋に入れる
2./酢を入れて、弱火にかける。泡が出始めたら、大きな泡になる前に火を止める。
大きな泡になる前に火を止める
●生春巻きに
生春巻きにスイートチリソースをつけるのが、ベトナムの食べ方です。
写真は、カニカマ、レタス、大根の千切りをライスペーパーで巻いた生春巻き。
具材は他にエビ、貝割れ、シソなど、お好きな物でどうぞ。
生春巻きの具はお好みで
●豚しゃぶに
夏は冷しゃぶ、冬は暖かくして、食べます。
大皿に盛れば大人数にも
※次回、スイートチリソースに合う「フリット」をご紹介します。
福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。2021年に発酵ソムリエの資格を取得。