「豆腐よう」は、豆腐を泡盛や紅麹、米麹と塩で作った漬け汁に長期間漬け込み、発酵熟成させた伝統的な発酵食品で、漬け込まれた豆腐はチーズ、ウニに似た濃厚な旨みがあります。1年前、当編集部で「豆腐よう」を作りましたが、この「豆腐よう」を食べきらずに少し残し、1年後にはどのような変化があるのか経過を観察していました。
豆腐ようの作り方
まず「豆腐よう」の作り方ですが、本場ものは泡盛と紅麹と非常に固い島豆腐を使います。しかし、どれも入手しにくいので米麹と焼酎、できるだけ固い木綿豆腐を水分を抜いて作ります。
詳しい材料と作り方は沖縄の発酵食品代表!「豆腐よう」にチャレンジ!を参照してください。
1年後の漬け汁はウニの味そのもの
「豆腐よう」を作ってから半年後の写真もありますが、全体がやや茶色っぽくなっています。豆腐ももろもろと崩れてきて、かけらが見え隠れしています。味見してみると、コクは出てきていますが、まだ焼酎のアルコール分がきつい感じです。
作りたては真っ白
半年後は少し茶色に
1年後の写真がこれです。きれいな茶色に変化しています。豆腐のかけらも見えますが、ほとんど溶けてなくなっています。ずっと常温に置いたままにしていますが、さすが麹と焼酎の威力は素晴らしく、まったくカビたり腐ったりしていません。
きれいな茶色に変化
焼酎の匂いはしますが、発酵臭はしません。味見をしてみると、まるでウニそのものです。非常にまろやかなコクがあり、塩分が丸くなって、旨味が驚くほど濃くなっています。ちょうど練りウニを酒で溶いたような感じです。焼酎のアルコール分もまろやかになり、全体が柔らかい感じです。
鮭カマが絶品!
この汁と醤油を混ぜて、生鮭のカマを漬け込んで焼いてみました。激ウマでした。「豆腐よう」にチャレンジされる方は、ぜひ漬け汁を多めに作って1年後まで寝かせてみてください。イカのつけ焼きなど魚介類の味付けはもちろん、生野菜につけても美味しいと思います。
※発酵の過程はそれぞれの環境によって同じではありません。匂いや色で確認するなどご自身で責任をもって管理してください。