泡盛の広範な知識を認定する資格「泡盛マイスター」が、この8月の試験から5年若しくは3年更新(いずれかに調整)の免許制となり、沖縄県知事名で発行することになった。「琉球料理」及び黒麹菌による「琉球泡盛」文化圏をユネスコ無形文化遺産登録へのきっかけの一つとして注目されている。
運営する泡盛マイスター協会の新垣勝信会長は、「酒類の資格を県知事名で発行するのは世界的にも珍しいことです。沖縄を代表する泡盛だからこそ意義のあることだと思っています。また更新制によって、泡盛マイスターの技術レベルが上がり、さらに情報発信力が高まるものと期待しています」
泡盛マイスター検定は、2007年スタート。筆記と実技の試験に合格すれば取得できる資格で琉球大学、沖縄国際大学、沖縄大学で講座を開いている。
泡盛マイスター検定の講座の様子
泡盛マイスター協会によれば「沖縄伝統の地酒であり、日本最古の蒸留酒である泡盛について総合的な知識と衛生面に関する知識、さらに酒類全般を含めた知識を問われる沖縄県知事認証資格です」
資格取得には、泡盛の銘柄の違いによる味の特徴やその歴史、製造法などはもちろん、出される料理との相性はどうか、泡盛の健康効果はどうかなど、泡盛に関して広く深く精通していることを要求される。これまで国内で632人(2017年12月現在)が資格を取得している。
講座ではテイスティングも学ぶ
「検定に合格してマイスターの称号を持つ人は、いわば『泡盛のプロフェッショナル』として、泡盛を楽しむ人々はもちろん、提供する側や興味を持つ人々に対するアドバイザーとしての活躍が期待され、世界的銘酒でもある泡盛を広く普及させていく人材でもあります。泡盛マイスターを取得するには、泡盛マイスター協会へ入会する必要があります」(泡盛マイスター協会)
「試験は年1回、筆記と実技に分けて沖縄と東京で実施されます。受験資格に特に制限はありませんが、実技試験では口頭試問の他、テイスティングやサービス実技も行われますので、20歳以上であることが条件になります」(泡盛マイスター協会)
発酵学者であり、泡盛マイスター協会名誉顧問・小泉武夫博士も「世界でも珍しく、日本では初めてのことになります。興味・関心のある方はぜひ沖縄に通って学んでみませんか」と語っています。
問い合わせ:一般社団法人泡盛マイスター協会
Tel:098-861-5403
Fax:098-869-6696