らっきょうの出回る季節になりました。らっきょうには、アリシン、フルクタン、ビタミンC、ビタミンB6、カリウム、カルシウムなどが含まれますが、アリシンの抗菌作用が強いため、「薤白(がいはく)」という名で生薬としても用いられています。また、フルクタンは、食物繊維の一種で、整腸作用があります。
らっきょうの出回り時期は短いので、今の時期に漬物にして長期保存が効くようにしましょう。今回は基本の塩漬けを作ります。塩漬けを作っておけば、塩抜きをして甘酢漬け、醤油漬けなどさまざまな変わり漬けにアレンジすることができます。
らっきょうの塩漬けの作り方
塩漬けにしたらっきょうは、もちろんそのまま食べても美味しいのですが、甘酢漬けなど変わり漬けにすると、塩漬けにした効果で身がしまっていて味がしみやすく、とても美味しく漬かります。
ただし、アリシンのもつ抗菌作用が強いため、多く食べすぎると腹痛や下痢などの症状が現れることがあります。食べる量は1日数粒にしておきましょう。
今回は泥付きらっきょうを使いますが、すでに洗ってあるらっきょうを購入した場合は、作り方3から始めてください。
【材料】
・泥付きらっきょう:1kg
・水:700ml
・粗塩:100g
・鷹の爪:1本
鮮度の良い泥付きらっきょう
【作り方】
1./つながっている泥付きらっきょうは、1つずつバラバラにしてから流水で洗って泥を落とす。
2./根はひげ根だけを落とす程度に切る。芽は緑の芽が出ている部分だけ切り落とす。極力切る部分を少なくして、実の中に水分が侵入しないようにするのがコツ。めくれた薄皮は手で取っておく。
できるだけ切り落とさないのがコツ
3./ビニール袋に水と粗塩、鷹の爪を入れて口を握ってよく振り塩を溶かし、2を入れてしっかり口を結んで冷暗所に置いておく。浅漬かりが好きなら5日程度で食べられる。1年間はこの状態で保存が効く。
口をしっかり結んで漬ける
5日経過。これでも美味しい
芽と根と薄皮を取り除く
ピリッと辛い浅漬けも美味!
食べる際には、芽と根を包丁で切り、薄皮があれば取ります。漬ける際に芽や根を切りすぎると柔らかくなって風味がなくなるので、食べる際に取り除くという感じで漬けたほうが失敗が少なくなります。