からすみは、ボラの卵巣からつくられる日本の三大珍味の一つで、一腹何千円もする超高級品です。しかし実は、作り方は意外に簡単。しかも、卵巣は入手困難なボラでなくてもOK! マダイ、ヒラメ、タラの卵巣、それもなかったら、普通に売られている塩タラコなど、卵巣であれば何ででもできます。冬の寒さが厳しくなる今頃が、ちょうど作るのに絶好の時期。ねっとりとして日本酒のアテや、パスタなどには絶品のからすみに、ぜひ挑戦してみてください。
タラコからすみの作り方
タラはこれからが産卵期に入るので、生のタラコが入手しやすくなります。サイズは小ぶりですが、立派なからすみになります。なお、生食用の塩タラコで作る場合は、作り方6から始めてください。
【材料】
・生タラコ:500g程度(手に入るだけで良い)
・粗塩:適量(精製塩ではなく、天然塩)
・酒:200cc
【作り方】
1./生のタラコを薄い塩水でそっと洗う。見た目と少しの臭みを気にする場合は血管に針で穴をあけて血抜きをするが、タラコは血抜きをしなくてもあまり血管がないのでこの作業はパス。洗ったらザルにあげておく。
2./密封容器に粗塩を振り、タラコを並べる。その上から塩を白くなるまで振り、冷蔵庫に入れて漬け込み始める。
3./漬け込んで1日経つと、水が大量に出てくるので捨てて、また塩を振る。これを5日程度繰り返す。
漬けて1日で大量の水分が出る
漬けて3日目。しわしわに
4./5日ぐらい経ったら、タラコを指で押してみる。硬く締まっていたらOK。
5./漬け上がったタラコを洗い、薄い塩水に浸けて1日程度塩分を抜く。
6./5のタラコの水分をキッチンペーパーで拭き取る。塩漬けで使った密封容器にタラコを並べて日本酒を注いで5日間、冷蔵庫で漬け込む。
※生食用の塩タラコで作る場合は、この手順から始めてください。
7./5日経ったら、タラコをザルに上げる。残った日本酒は料理に使える。
酒を吸ってふっくらとする
8./平たいザルや魚干しの網にタラコを並べて干す。今の時期なら日中は陽に当てて干し、夜間は取りこんで冷蔵庫で干す。温かい時期は、すべて冷蔵庫で干すと良い。
9./大体1週間程度で飴色に変わり、硬くなったら出来上がり。干し上がったら、冷蔵庫で少し休ませるとしっとりして味が落ち着く。
日本酒のアテにはもちろん、お茶漬けやパスタにと、贅沢に食べてください!
大根をはさんで升酒で一杯!