青梅のシーズン真っ盛り。今月は、梅酢や梅味噌づくりの記事を配信してきましたが、今回は“梅仕事”のなかでも人気の「梅酒」をつくってみました。
梅酒は、焼酎やホワイトリカーなどの蒸留酒ベースが一般的ですが、最近はトロンとまろやかな味わいが特長の“日本酒”で漬けた梅酒が人気を呼んでいます。
まず、「日本酒仕込みの梅酒」の3つの秘訣をご紹介!
1.度数20度以上の日本酒を選ぼう
梅酒をつくる際の日本酒は、アルコール度数が20度以上のものを選ぶようにしましょう (家庭でつくる場合、20度以下だと酒税法に違反し、また、度数が低いと腐敗しやすくなるため)。
日本酒の度数は15〜16度が一般的ですが、通販などでは20度以上の日本酒も販売されています。
2.砂糖は少なめに
一般的に使われる蒸留酒のホワイトリカーや焼酎に比べ、米が原料の日本酒には糖分が含まれているため、日本酒自体に甘さがあります。日本酒本来の甘みを生かして砂糖を抑え目にすると、ちょうどよい甘さに仕上がるでしょう。
ただ、砂糖が少なすぎても、浸透圧の関係で梅のエキスが十分に抽出されなくなってしまうので、配分には注意が必要です。一般的に、梅1kgに対し、砂糖も同量の1kgが適量だとされていますが、日本酒の場合は500gほどから漬けて、好みによって糖分を加えていくといいでしょう。
3.漬け込み期間は3ヵ月が目安
日本酒の旨味成分が梅エキスの抽出と熟成を早めるため、3ヵ月で十分に美味しい仕上がりとなります。また、梅酒づくりに最適だといわれるお酒のアルコール度数は35度。高い度数であれば、その分殺菌効果にも優れ、長期間の保存にも適していますが、日本酒のアルコール度数は高くても22度前後。度数が低い分、梅の実が腐敗しやすいので注意が必要です。
●日本酒仕込みの梅酒のつくり方
【材料】
・青梅:1kg (変色やキズが少ない青々とした実を選ぶ)
・日本酒 (アルコール度数・20度以上):1.8L
・氷砂糖:500g前後 ※今回は、氷砂糖の代わりに甜菜糖(てんさいとう)を使用
【作り方】
1./青梅の下ごしらえ。実を傷付けないように丁寧に水洗いし、清潔な布巾で一粒ずつ水気をしっかり拭き取る
2./竹串の先でヘタを取り除く
3./使用するガラス瓶は煮沸消毒やアルコール消毒をして、しっかり乾燥させておく
4./瓶に青梅と糖分を交互に入れていく
5./静かにお酒を注ぎ、直射日光を避けて冷暗所で保管する
6./ときどき、瓶を揺すって、底に溜まった糖分と実をよく混ぜる