「トマトが赤くなると、医者が青くなる」ということわざがあると言われているほど、トマトは私たちの健康をサポートする代表的な野菜のひとつだ。
これから夏に向けて旬を迎えるトマトは栄養も豊富。美肌を保つコラーゲンの生成を助けるビタミンCや、老化のスピードをゆるめる効果が期待されるビタミンE、むくみの原因となる塩分の排出をうながすカリウムなど、健康と美容をサポートする栄養が詰まっている。
とくに注目すべきは、「リコピン」だろう。リコピンは、私たちの身体をサビつかせる原因となる活性酸素を取り除き、アンチエイジングや血液のサラサラ化、ダイエットや美白、脂肪燃焼効果など、じつにさまざまな抗酸化作用が見込まれている。
そんなリコピンを効果的に体内に取り入れるトマトの食べ方のコツがあるという。
ひとつは、「加熱する」ということ。リコピンは生食よりも、加熱して食べるほうが体内で吸収しやすいと言われている。そのままサラダで食べるのもいいが、加熱したりトマトの水煮缶などを活用したりして、煮込み料理やトマトソースで食べるのもおすすめだ。
もうひとつは、「熟成させる」ということ。これは、トマトの赤い色はリコピンの色素成分がかかわっていることに由来する。トマトが赤くなればなるほど、含まれるリコピンの量は増える。したがって、購入したてのトマトにまだ青味が残っている場合、しばらく置いておき追熟させることでリコピンを増量させる働きがあるのだ。
真っ赤に熟れたトマトを加熱して食べる――このちょっとしたひと手間が、トマトを効果的に食べるコツになる。