秋田の蔵元・酒販店が熊本支援!! 「義援酒」1000本売り上げから寄付

カテゴリー:ニュース 投稿日:2016.06.01

熊本県で4月に起きた地震の被災地を支援しようと、酒どころの秋田県の蔵元が特別に「義援酒」を造り、その売り上げの一部30万円を義援金として熊本県天草市の焼酎の蔵元に届けました。7月に熊本市で行われる復興支援の催しなどに役立てられるそうです。

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「義援酒」を造ったのは、秋田県五城目町の福禄寿酒造。「一白水成(いっぱくすいせい)」や「福禄寿」の銘柄で知られています。同社の渡邉康衛(こうえい)社長(37)の妻の明子さん(38)は熊本県出身。渡邉さんも年に2度は家族で熊本を訪れているそうです。地震があった直後、能代市の天洋酒店の浅野貞博さん(63)ら顔なじみの酒販店店主たちから「奥さんのところは大丈夫? 何かみんなで出来ることはないか」と声をかけられたのが、義援酒を造るきっかけだったそうです。

1983年の日本海中部地震や5年前の東日本大震災で、全国から受けた支援に「何かの形で恩返しをしたい」という思いもありました。「蔵元として何ができるか」と考えた末、火入れ殺菌をして7月と11月に出荷する予定だった「一白水成」を生酒のまま1,000本用意し、特製のラベルを貼った純米大吟醸「一白水成」として出荷しました。ラベルには「秋田県一白水成販売会一同」として、熊本の被災地支援の趣旨が記されました。

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1本2,700円(税抜き)のうち、購入者、酒店、蔵元からそれぞれ100円ずつ、計300円が義援金となり、1,000本で30万円が集まりました。大型連休前に県内に出荷された義援酒は、連休明けには売り切れてしまったそうです。

渡邉さんは5月24日、熊本県天草市を訪れ、天草酒造の平下豊社長(38)に義援金を届けました。平下さんは渡邉さんが卒業した東京農業大学醸造学科の1年先輩で、妻の明子さんとは高校の同級生。平下さんは「熊本を元気づけるために役立てたい」と話したそうです。7月17日に熊本市で予定されている復興支援の催しにあてられるほか、一部は被災し、ストレスを抱えた御船町(熊本県上益城郡)の子どもたちが、気分転換に天草市へ日帰り旅行する費用の一部にも役立てられました。

渡邉さんは「東日本大震災では停電したり、物資の供給がストップしたりと、一瞬にして人々の生活が変わってしまった。熊本には蔵元に大学の後輩もいるし、取引先もある。早く元の生活を取り戻してもらえるように見守っていきたい」と話しています。

※福禄寿酒造:http://www.fukurokuju.jp/index.html

※トップ写真は渡辺さん(左)と平下さん

 

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編集部
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