日本の茶畑で育った葉を使ってつくられる「和紅茶」。その茶摘みが栃木県那珂川町で始まりました。最も品質が良いとされる一番茶の収穫は来月初めごろまで続くそうです。
最高級紅茶向けの茶葉は同町矢又の50アールほどの茶園で、人の手で丁寧に摘まれます。品種は緑茶向けの「やぶきた」。茶園は生産できる北限にあり、冷涼な気候で寒暖の差が大きいことから、通常よりもタンニンが多い茶葉に育ちます。さらに特別な肥料管理をすることで、よりタンニンを増やすようにしているそうです。
1997年から和紅茶づくりを始めた烏山製茶工場(那須烏山市大桶)の清水敬一さん(74)によると、タンニンの量が多いことで茶葉の発酵が均等に進み、質の高い紅茶が出来るそうです。息子の和行さん(44)は「ここの気候風土に合わせて栽培し、無農薬で丁寧につくることで雑味やえぐみのない優しい風味になります。今年は寒暖の差も適度にあり、雨も多く、例年以上に良い一番茶が出来ています。さわやかな味と香りを楽しんでいただけたら」と話しています。
熟成された茶葉は7月下旬から「那須野紅茶 初摘み」として、50g648円(税込み)で販売されます。このほか、「那須野紅茶 スタンダード」(50g540円)などもあります。問い合わせは烏山製茶工場(0287-84-0471)へ。