パスタやピザ、サラダやバーニャカウダなどに少し入っているだけで、旨味がアップし、格段に奥行きのある味わいになる「アンチョビ」。自分で作る料理にもふんだんに活用したいところですが、市販のものを購入するとなると若干、コストがかかるのが悩みの種。サイズの小さな缶詰でも数百円するので、デイリーユースが難しいと思われがちです。
だからこそ、「もっとお手軽に、アンチョビをたくさん食べたい!」と思っている人は多いはず。そこで、簡単に作れる自家製アンチョビの作り方をご紹介します。
アンチョビは、新鮮なカタクチイワシさえ手に入れば、誰でも簡単につくることができます。カタクチイワシを塩漬けにして、発酵させるだけで完成する、美味しい発酵食品でもあります。
●自家製アンチョビの作り方
【材料】
・新鮮なカタクチイワシ
・塩
・オリーブオイル
※それぞれの素材の量は、作りたい分だけ用意します。ちなみに、今回の場合はカタクチイワシ20尾、塩は500g、オリーブオイルを700ml使用しています。
【作り方】
1./イワシの頭と内臓をとって、三枚におろす(包丁を使わず、手開きでもOK)。
2./タッパーなどの保存容器を用意。底一面に塩を薄く敷いた上にイワシを並べ、その上からイワシが見えなくなるまで塩を振る。以降、イワシ→塩→イワシ→塩……の順番で、重ねていく。
3./2.を冷蔵庫(冬場は冷暗所でOK)に入れて、1~2ヵ月間そのままにして、熟成と発酵をさせる。
4./1~2ヶ月後、熟成と発酵が終わったイワシを容器から出し、海水程度の濃さの塩水で軽く洗い、イワシの表面についた塩をとる。その後、ペーパータオルで軽く押さえるようにして余分な水分もとる。
5./熱湯で煮沸消毒した保存用の瓶にイワシを並べて入れ、オリーブオイルをひたひたになるまで注ぎ、ふたたび冷蔵庫へ。
6./1週間たてば完成。完成したアンチョビは、なるべく半年以内に食べきるようにする。
アンチョビは、発酵調味料としても、さまざまな料理に活用できるすぐれもの。たとえば、この時期なら、ふわふわで甘い春キャベツと刻んだニンニク、少々の鷹の爪とともに、漬け込み用のオイルで炒めるだけで、おかずはもちろん、酒の肴にもピッタリの一品になります。ぜひ、美味しい発酵フードを作ってみてください。
春キャベツのアンチョビ炒め
(文責・編集部)