喉がイガイガ乾燥したり、ヒリヒリ痛みを覚えたりしたときなど、まずは「のど飴」で対処という人も多いのではないでしょうか。ただ、舐めすぎて舌がザラザラしたり、口内炎ができたり、口の中が荒れてしまう悩みも多いようです。
そんな人にお勧めなのが「大根飴」! 「飴」といっても、「飴玉」ではありません。大根をハチミツに漬けた後にできる「エキス」のこと。これをそのまま舐めたり、お湯で割って飲んだりすると、喉の痛みや痰、咳止めに抜群の効き目があります。
消炎&殺菌作用で喉スッキリ!
大根飴は、民間薬として古来、伝わるものですが、その効果は、栄養学的に見ても、実に理に叶っています。
まず大根の辛味成分である「イソチオシアネート」。大根を食べるとツンとする辛さを感じますよね。その元となっているのがこの物質。消炎作用があり、喉の炎症を鎮め、痰を取り除いてくれます。
一方のハチミツが持つのは、強い殺菌作用です。人類は紀元前6000年頃にはすでにハチミツを採集し始めており、その殺菌作用にも気づいていたようです。そのため、「食用」だけでなく、内用薬、あるいは外用薬として用いた記録が多数残されています。
また、最近の研究では、咳止め薬としての効果(2007年・ペンシルベニア州立大学での研究)や、抗生物質以上の抗菌作用(2008年・カナダの研究者)等が明らかになっています。
「消炎作用」と「殺菌作用」。大根飴が喉や痰、咳に効くのも納得ですよね。さらに、大根には、免疫力を強化するビタミンCも豊富ですから、大根飴は風邪予防としても大いに活用できます。
では、作り方です。
大根飴の作り方
【材料】
大根、ハチミツ
【作り方】
1./大根を1~2cmくらいの角切りにする
2./1を深めの保存容器に入れ、大根がひたひたに隠れるまでハチミツを注ぐ
3./2を冷蔵庫で数時間から一晩ほど寝かせる
取り出した大根も料理として活用しよう
寝かせて2〜3時間もすると大根が小さくなり、そのエキスがハチミツに溶け込みます。その段階で飲んでもいいですが、より効果を期待するならば、やはり一晩寝かす。そのほうがエキスが濃厚になりますからね。
ただし、生ものなので、保存はそれほど効きません。2~3日で飲み切るのが理想。長くても1週間ほどが限度です。
漬け込んでいる大根は、シワシワにしぼんできたら取り出しましょう。こちらはハチミツ漬けの大根として、キンピラや煮物、サラダ、漬物など、さまざまな料理として活用することができます。
なお、ハチミツは、厚生労働省の指導により1歳未満のお子さんには与えてはいけないことになっていますので、注意してくださいね。