最近、日本だけではなく欧米でも健康食品としてにわかに注目が集まっている発酵食品とは何でしょう? それが「テンペ」です。日本でも製造され、インターネットやスーパーなどで買うこともできるのです。
【テンペ】とは
1)インドネシア発祥の伝統食品である。
2)大豆の煮豆をテンペ菌(クモノスカビ)で無塩発酵させた大豆食品である。
3)コレステロール「ゼロ」、食塩相当量「ゼロ」のヘルシーな健康食品である。
4)テンペ菌による発酵で、原料大豆よりビタミンB群(B6、ナイアシン、葉酸〔ようさん〕など)や食物繊維が大幅に増加する。
5)テンペ菌による発酵で、消化の良い栄養成分(アミノ酸や脂肪酸)やアグリコン型イソフラボンが増加し、さらにうま味が増す。
6)納豆のようなネバネバやニオイはなく、淡白な味わいで、和・洋・中華料理からお菓子までさまざまな料理の素材として利用できる。
日本で「テンペ」を製造・販売している登喜和食品(東京府中市)の遊作誠社長によると「大豆のうま味を堪能するならそのまま食べるのがいちばんです。相愛大学の太田美穂教授による研究で、1日50gを1ヵ月続けた場合、血清アルブミン値や葉酸値の改善が認められました。葉酸は妊娠を計画する女性が不足すると胎児の発育に深刻な影響を与える事が知られています。テンペは良質のたんぱく質源としてのみならず、葉酸の供給源としても有効で、さらに食物繊維が多く便通改善にも効果があることが明らかにされました。
登喜和食品の「黒生てんぺ」
厳密に言いますと弊社のテンペは、国際基準とは異なり、大豆の薄い皮を取り除かない方法でテンペを製造しています。大豆の皮を丸ごと取込み、大豆のうま味と有効成分を凝縮しています。こうすることで豆本来の栄養価や味を高めているのです」
テンペの製造工程
いいことずくめのテンペ。今までその存在を知らなかったとしたらもったいない話です。栄養成分、健康成分に恵まれた理想的な発酵食品は、日常食として、さらに生活習慣病予防や幼児や高齢者さらに病気の回復期など、消化吸収機能が十分でない人の栄養供給減としても有効です。まさに発酵食品の切り札にふさわしい食品といえるでしょう。
超カンタン調理法ベスト4
【テンペのカナッペ】
①ビニール袋にテンペを入れ、手で揉んでペースト状にする
②同量のクリームチーズと少量の豆乳を加え混ぜる
③塩、ハチミツを加え、味を調える(クルミなど加えてもよい)
【テンペの天ぷら】テンペは油と相性がいい。
①テンペを拍子木に切る
②そのまま素揚げにする(サラダのトッピングに)
【テンペみそ】
①生てんぺを刻む(丸のままでも可)
② 味噌にみりんと砂糖を加えて火にかけ、中火で練る
③刻んだ生テンペを加えて、さらに練りあげる(おむすびの具、生野菜につけて。常備食として便利)
【白テンペポテトサラダ】
①ボウルにゆで卵の黄身、テンペ練りゴマ、マヨネーズ、胡椒を入れ、木べらなどで潰しながら、良く混ぜ合わせる
②茹でたじゃがいもは皮をむき、適当な大きさに切る。ゆで卵の白身も適当に切る
③味を見ながら塩を足す
(参考:登喜和食品ホームページ)