ゼンパスタって何?
ゼンパスタ(Zenpasta)は、今イタリアの大手スーパーでの日本食材売り上げランキングでは日本茶やインスタント麺を抑えて2位(1位は醤油)になるほどの大人気食材です。それなのに、日本人である私たちにはほとんど知られていません。では一体ゼンパスタとは何でしょうか…?
ゼンパスタとは、日本のしらたきを乾燥させたもの。しらたきは生の状態では輸出ができず、乾燥させてはじめて輸出が可能となりました。これがパスタの国イタリアで根付き、ゼンパスタとなって今や日本食材の人気商品となったわけです。ちなみにゼンパスタの名前は日本の「禅」に由来しているそうです。
しらたきはエライ!
ゼンパスタの素、乾燥しらたきの栄養価は乾燥前のしらたきとほとんど変わりません。こんにゃくやしらたきは、カロリーが非常に少なく腹もちもよいので、ダイエットには最適ということは知られています。しかし、それだけでなくコレステロールや塩分などを包み込んで体外へ排出する水溶性食物繊維を大量に含んでいるので、動脈硬化や糖尿病予防にも役立ちます。
また、便通を良くし、カルシウム(75mg/100g中。以下同じ)や鉄分(0.5mg)など美肌には欠かせない栄養成分も多く含んでいることから、イタリアの女性達にも大人気!まさに健康力アップの食材なのです。
ゼンパスタがイタリアで人気を得たのも、意外にもイタリアが「健康な国ランキング」で日本を抑えて世界第2位、平均寿命も日本に次ぐ世界第2位の健康・長寿大国であり、健康に気を遣う国民性からなのかもしれません。
ゼンパスタで作ったペペロンチーノ
パスタを超える?ゼンパスタ
ゼンパスタはイタリアではその名の通り、パスタの代用品として使われています。ゆでたパスタは100gで149kcalであるのに対し、しらたきは6kcal、およそ1/25のカロリーなので、多少食べ過ぎても、ちょっとこってりしたソースにしてもカロリーオーバーを防ぐことができます。また素材自体は無味なので、どんなソースにもよく絡み、トマトの冷製パスタなどは、本当のパスタよりもゼンパスタの方がおいしいという声もあります。
これから冬太りを警戒する季節がやってきます。好きなものを我慢したり、ただ食べる量を減らすというのは辛いもの。こうした「奥の手」を活用してみませんか?
参考:『日本食品標準成分表2010』準拠「食品成分表」(大修館書店)