魚の干物をあなどってはいけない!(1)【小泉武夫・賢者の非常食(22)】

カテゴリー:食情報
投稿日:2018.09.22

 炭水化物の保存食の代表格がサツマイモだとすると、タンパク質の保存食の代表格は魚の干物です。日本は、国土の面積に対して川の数がとても多いという特徴があります。それは、「馬の背国」といって、北海道も本州も四国も九州も、みんな中央に山脈が盛り上がり、 馬の背のようになっているからです。そのため、海に囲まれた島国でありながら、世界有数の川の多い国と言っても過言ではありません。その川には、アユ、マス、イワナ、ヤマメ、ウグイ、ウナギなどの淡水魚が無尽蔵にいました。

 

冬まで保存して食べる魚食民族

 それらの川魚は、冬には獲れないので、夏場に獲れるだけ獲って、干して冬に食べます。河口には、サケなど産卵のために遡上する魚が群れをなしていますから、網を張って獲り放題です。遠洋漁業などなかった古代の日本では、川と河口で十分な魚が獲れました。海で獲った魚は塩蔵します。北海道ならサケの新巻を作り、新潟県の村上市なら塩引き鮭を作るなど、風土に合った保存食を生産してきました。

 実は今でも日本人は、肉食民族ではなく、魚食民族なのです。川や海から魚というタンパク源を豊富に得てそれを食べてきたDNAが色濃く残っているはずなので、魚が苦手という若い人も、本来は食べられないはずはないのです。

小泉武夫

 

\  この記事をSNSでシェアしよう!  /

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう!
小泉武夫 食マガジンの最新情報を毎日お届け

この記事を書いた人

編集部
「丸ごと小泉武夫 食 マガジン」は「食」に特化した情報サイトです。 発酵食を中心とした情報を発信していきます。

あわせて読みたい