「世界最古の発酵調味料」と言われるほど、「酢」は古くから食生活に取り入れられてきた調味料だ。酢は、殺菌作用や防腐効果だけでなく、疲労回復に役立つことも知られている。
福山酢の壺畑(鹿児島県)
米酢や果実酢、醸造酢などさまざまな種類がある酢のなかでも、健康食品として親しまれているのが「黒酢」だろう。穀物酢の一種である黒酢は、玄米と麹を原料とし、壺のなかで発酵させた後、さらに1~2年間熟成させて完成する。長い時間をかけて発酵、熟成されるため、味わいや香りも豊かで濃厚。アミノ酸やミネラルもたっぷりと含まれているため、「身体にいい」とされているのだ。
そんな黒酢は、お水で割ってレモンを絞ってそのまま飲んでも健康飲料となるが、料理に活用するのもおすすめ。肉料理に使うと、柔らかく仕上がるとも言われている。たとえば、酢豚をつくるとき、いつもの酢ではなく、黒酢を使って「黒酢あん」にして、素揚げした豚肉に絡めるのも美味しくてヘルシーな一品になる。
■黒酢あんのレシピ
【材料】※分量は2人分
黒酢:大さじ4
砂糖:大さじ2
醤油:大さじ1
酒:大さじ1
塩胡椒:少々
水:大さじ2
片栗粉:大さじ1/2
【作り方】
材料をすべて混ぜ合わせて中火にかけ、煮立ったところで完成。
黒酢あんを、素揚げした豚肉にからめれば、いつもの酢豚より風味豊かでコクのある酢豚が出来上がる。