佐賀県唐津市が、九州大学と共同で開発した完全養殖のマサバの愛称を募集しています。このマサバは市内の旅館などで提供されており、県内外で話題となっているそうです。市では、もっと広く知ってもらおうと愛称を募ることにしました。5月31日締め切りです。
市は2012年から九大との共同研究を始め、2014年9月に人工孵化させた稚魚を親魚に育て、採卵したものを孵化させる複数世代にわたる人工採卵を実現しました。マサバの完全養殖には鳥取県も成功していますが、全国的には非常に珍しいそうです。
天然もののマサバは寄生虫アニサキスの感染リスクがあり、通常は生で食べることはありません。しかし、稚魚から衛生管理をした混合飼料で育てる完全養殖のマサバは、寄生虫の感染リスクを大幅に減らすことができるそうです。また、えさの質を一定に保てるため、一年を通じて脂が乗った安定した味を提供できるといいます。
唐津市では現在、年1万数千尾の完全養殖のマサバが市内の旅館などに出荷され、愛好家の間で注目を集めているそうです。
市水産課の担当者は「愛称をつけることで養殖マサバを観光の目玉にするとともに、唐津の水産業の活性化にもつなげていきたい」と話しています。愛称は未発表のオリジナルに限り、一人で数点の応募も可。愛称とその説明、氏名、郵便番号、住所、電話番号を明記し、はがきやメール(suisan@city.karatsu.lg.jp)などで申し込みます。最優秀作には賞金2万円。問い合わせは同課(0995-72-9130)へ。