徳川家康も好んで食べていたという濱納豆は、味噌の元祖(1300年前)ともいわれている豊橋名産。
粘りのある納豆は納豆菌で作られていますが、濱納豆は、蒸した大豆に種麹をまぶし発酵させ豆麹をつくり、それを乾燥させた後に塩水につけてさらに発酵させ、仕上げは天日に干して醤油で煮つけた生姜を加えてできあがるという、滋味深い味わいのあるものです。
ご飯に数粒ほどのせて煎茶をかけてお茶漬けとして食べるのが代表的な食べ方ですが、商品としては、青じそと合わせたふりかけなども作られています。
今回は、すりおろした大和芋に本枯節の粉末と濱納豆を合わせてボール状に揚げてみました。濱納豆のふくよかな塩味と旨味が本枯節の旨味と重なり、美味しいひとしなになります。
【材料】
・大和芋:300g
・濱納豆:30g
・本枯節粉末:6g
・揚げ油:適量
濱納豆の地味深い味わいを楽しむ
【作り方】
1./大和芋は、洗ってひげ根をガスで焼く。皮は、気になる汚れがある場合は包丁の背などでこそげ取り、残りは皮を剥かずに5cm角ぐらいの大きさに切り、フードプロセッサーですりおろしておく。フードプロセッサーがない場合は、おろし金ですりおろす。
2./濱納豆は、細かく刻む。
濱納豆と本枯節の粉末で味付け
3./すりおろした大和芋に、濱納豆と本枯節の粉末を加えよく混ぜ合わせる。
全体をよく混ぜ合わせる
4./3で混ぜ合わせた大和芋をスプーンなどですくい、3cmぐらいの大きさのボール状にまとめておく。
好みの大きさのボール状にする
5./170℃に熱した油で、4でボール状にした大和芋を揚げる。2~3分揚げて、こんがりきつね色になれば、できあがり!
こんがりきつね色に揚げる
濱納豆と大和芋が程よくマッチ!
坂本広美/発酵食品ソムリエNo.111。発酵料理愛好家。スクールカウンセラーなど子育て相談も務め、子どもの心とからだの成長発達に大切な「食」を親子で楽しむイベントなどを開催。
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