カビなし!漬け樽不要!ポリ袋で作る味噌

カテゴリー:味噌 投稿日:2016.02.13

一度は作ってみたい発酵食品の一つに味噌があります。でも、作るのに手間がかかるのでは?とか、大きな樽や貯蔵場所がいるのでは?と思っていませんか?

実は味噌は簡単に作れます。分量や塩加減も自由に調節可能。しかもなんと!衣類圧縮袋でできるのです。仕込むのは寒い今のうちがベスト。ぜひ寒仕込み味噌に挑戦してみてください。自分が作った味噌で、格別においしい味噌汁をいただきましょう。

 

味噌の基本をおさえよう

味噌は麹の種類や割合、塩の割合、仕込み時期、熟成期間などによって味も色合いも驚くほど変わりますが、まずは基本をマスターしましょう。

味噌は空気が入るとカビが生えやすくなります。そこでポリ袋と衣類圧縮袋を使ってカビを防ぎます。

 

【材料】

乾燥大豆:500g

米麹:1kg

天然塩:300g

大豆の煮汁:適宜(つぶした時の調整用)

 

【道具】

圧力鍋

大きくて厚手のポリ袋:5枚

衣類圧縮袋(今回は40cm×30cmを使用。100円ショップで購入)

※初心者が作りやすく、貯蔵しやすい量。約2.5kgできる

 

【作り方】

1./米を研ぐように大豆をよく洗い、大豆の3倍量の水につけて一昼夜置く。

2./3倍程度にふくらんだ大豆を、圧力鍋で圧力がかかってから中火で30~40分程度煮る。煮上がりは、圧力が抜けたら豆を取りだしてみて、親指と小指で抑えて簡単に潰れるかどうかで見る。圧力鍋がなければ大きい鍋で3~4時間程度煮る。

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くにゃっと柔らかい感じになるまで煮る

 

3./大豆を煮ている間に、塩と麹をポリ袋に入れ、麹の塊をほぐしながら塩とよく混ぜておく。

4./煮上がった大豆を40℃程度まで冷まし、半量を2枚重ねたポリ袋に入れ、丈夫なガラス瓶などで粒がなくなるまで丁寧につぶす。ここで丁寧につぶすと、なめらかな味噌ができる。大豆がパサパサする感じがしたら、大豆の煮汁を入れてしっとりした感じになるようにする。残る半量で同じものをもう1つ作る。

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5./4に3を投入し、袋の中に手を入れて、麹と大豆がまんべんなく混ざった状態にする。

6./よく混ざったら、ポリ袋の角まで豆をいきわたらせ、袋の下部から手で上に空気を押し上げて空気を抜いていく。空気があるとカビやすくなるので注意。

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袋の角まで豆がいきわたるようにする

 

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空気を抜いて豆と袋を密着させる

 

7./袋から空気が抜けたら、袋の口をガムテープで少しだけ空気抜きを残して留める。これをセーターを丸めるように丸めて、さらに空気を追い出す。

8./7を衣類圧縮袋に入れ、吸引口をアルコールできれいに拭いた掃除機で空気を抜いて密封する。ぴっちり密封することでカビを防ぐ。

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9./この時期なら室内に置き、15℃以上に気温が上がってきたら冷暗所に置く。熟成してくるとタマリが出てくるので、袋の口は上向きにしてもれないようにしておく。

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10./熟成中、時々様子を見る。茶色い水(タマリ)が上がってきたら、にぎりこぶしで押しこむ。1カ月に1度ぐらい、袋ごともむと発酵がまんべんなく進んでおいしくなる。3カ月ぐらい経った頃から食べられるようになる。最初は麹の香りの強い若い味噌、その後熟成が進むとカドの取れた熟成味噌になる。お好みの段階で冷蔵庫に入れれば熟成は止まる。2年ぐらいの熟成がよりおいしいとも言われている。

 

好みの味噌早見表

味噌は、麹の種類や割合、塩の割合、熟成期間などにより味も色合いも変わるので、下の表を目安にお好みのものを作ってみてください。麹と豆の割合は自由に決められますが、大豆が多いとカビやすくなります。また塩の量も控えめにしすぎるとカビたり、腐る原因になりますので注意しましょう。塩の量は、乾燥豆+麹の重さの20%~23%程度が基本です。

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味噌は生き物です。人が快適だと思う環境に置くようにすると、味噌も快適!でうまく熟成しておいしくなります。

 

カビ対策について

温かくなってから仕込むとどうしてもカビが生えやすくなります。

ポリ袋ではなく樽などの容器で作る場合は、容器上部の空気に触れる面がカビるので、和紙を載せて、その上から重しがわりに塩を置く、板状の酒粕でぴっちりふたをする、練りワサビを入れた容器を置くなどの方法があります。

 

ついに編集部でも手前味噌にチャレンジしてみました。作り方は文章にすると長くなるので面倒に思えますが、とても簡単でした。豆を煮るのも圧力鍋の威力でわずか20分で煮えたし、あとはつぶして麹と混ぜ、圧縮袋で空気を抜くだけという作業なので拍子抜けでした。仕込んでから1週間が経過していますが、まだ変化はありません。経過はまた報告します。

 

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この記事を書いた人

編集部
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