100種類余の有効成分
いまヨーロッパで大流行中の「ブラッククミンシード」。インドやパキスタン、エチオピアが原産。名称に「クミン」と入っていますが、クミンはセリ科、ブラッククミンシードはキンポウゲ科でまったく別の植物です。日本ではなかなか手に入らず、あまり知られてはいませんが、薬効作用があることで古代エジプト時代から万能薬として用いられてきた歴史のあるスパイスです。そのあまりの効能から、イスラム教を開宗したムハンマドが“死以外のあらゆる病を癒す”と絶賛したと言われるほど。
ビタミンやオメガ3、ミネラルなど、100種類以上もの有効成分が含まれているといわれ、例えば、免疫力の向上やガン予防、血糖値やコレステロール値を下げる効果、認知症予防、消化促進作用、ピロリ菌を撃退する働きのほか、アトピー性皮膚炎や自己免疫疾患の治療への利用が研究されており、ありとあらゆる疾患に効果がある魔法のようなスパイスなのです。
そして、ダイエット効果についても特筆すべき点があります。2015年、イランの研究所から発表された論文によると、ブラッククミンシードには肥満解消効果があり、摂取しなかった場合と比較すると、約3倍もの体脂肪率の減少が報告されています。
サラダのドレッシングとして
スパイシーな風味と独特の香りがあり、パンチのある味わい。インド料理に欠かせないスパイスとしても、よく使用されています。カレーのスパイスとして加えてみるのもオススメ。そして、入手が難しい中でも比較的手に入りやすく、手軽に摂取できるのは食用オイルの「ブラッククミンシードオイル」です。オイルをサラダのドレッシングに加えてみたり、スープや炒め物料理のアクセントとしてたらしてみたり、そのままティースプーンで一日1~2杯飲んだりするのもよいでしょう。
※有害な副作用は現時点で報告されてはいないものの、薬を服用している場合は、摂取前には必ずお医者さんに相談するようにしましょう。