徳島のテロワールを楽しむ、乳酸発酵の「阿波晩茶」(1)

カテゴリー:レシピ 投稿日:2022.09.16

世界の注目が高まっている「発酵食」。今回は発酵の中でもめずらしいアイテム、乳酸発酵させたお茶「阿波晩茶」がテーマです。

「阿波晩茶(阿波番茶)」とは、徳島県の主に山間部に伝わるお茶で、古くから徳島県民に愛され続けている特産品です。

緑がかった褐色、カサっとした感触

 

阿波晩茶の特徴は、「後発酵茶」という乳酸発酵により作られる製法で、その味はさわやかな旨みと透明感のある酸味です。お茶単体で味わう満足感も素晴らしく、そればかりか微生物による発酵で生み出された風味は、様々な料理でも楽しめるのが嬉しいです。
早速阿波晩茶の淹れ方から見ていきましょう。

 

「阿波晩茶」の淹れ方
【材料】
・阿波晩茶:5~6g
・水またはお湯:500ml

 

【作り方】
(水出しの場合)
1./容器に阿波晩茶と水を入れ、数時間ほどおき、山吹色になってきたら飲みごろです。

 

(煮出す場合)
1./急須に阿波晩茶を入れ、沸かしたお湯を注ぎ、約5分待つ。山吹色になってきたら飲みごろです。

濃い目がお好みの場合は、阿波晩茶の量をすこし増やしてみてください。
もしくは茶葉をやかんに入れ煮出す方法もありますが、乳酸発酵由来の酸味が深めになります。

 

「阿波晩茶のごまだれそば」の作り方(2人分)

具材も薬味もたっぷりが美味しい

 

【材料】
・そば(乾麺):160~200g
・青のり:適量 〆たそばにまとわせる

 

(かけだれ)
・阿波晩茶:100ml
・そばつゆ(希釈するタイプ):約大さじ2
・ごまだれ:約小さじ4
・梅肉:少々(お好み)

 

(具材・薬味)
・パクチー:40g
・青ねぎ:3~4本
・しらす:60g
・白ごま:適量

 

【作り方】
1./かけだれの材料すべてをあわせる。

かけだれの材料をよく混ぜる

 

2./具材・薬味のパクチーや青ねぎを刻む。

青ねぎとパクチーは水気を切る

 

3./そばを茹で、氷水でしっかりと〆たのち水気を切る。お好みでそばに青のりをまぶし、器に盛り付ける。

そば全体に青のりをまとわせる

 

4./そばの上に、2の具材・薬味を散らし、1のかけだれをかけたら出来上がり。よく混ぜながらお召し上がりください。

食べごたえもある混ぜそばの出来上がり

 

作り手さんごとに醸される風味を味わい比べるのも醍醐味の阿波晩茶、「阿波晩茶1gに水または湯100ml」をベースに、自分好みの淹れ方を見つけるのもいいですね。

 

ご紹介した冷たいお蕎麦のほか、温かいお蕎麦や、さわやか仕立てなお茶漬けなどなど、次回以降、阿波晩茶で楽しむ料理を引き続きご紹介して参ります。

 

奥田ここ
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、旬の食材を中心にした和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。外国の方の参加や元築地市場や現在の豊洲市場で料理教室も開催、様々な場所とスタイルで教室を開催するほか、各種媒体・広告へのレシピ提供や、食材産地の取材および食に関する話題の企画・執筆に加え、個別の要望に応じた出張料理や料理提案など、国内外問わず活動中。素材の味を大切にし、無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda(Instagram)

 

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この記事を書いた人

編集部
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