南イタリア名産のリキュール、「リモンチェッロ」をご存知ですか?
リモンチェッロはイタリアのカンパニア州で生まれた伝統的なお酒で、レモンの皮を使って作ります。
それぞれのおうちの庭で採れたレモンを使って作ったのがきっかけだそうで、そのおうちごとに作り方や分量は少しずつ違いがあります。日本の梅酒のような存在ですね。
レモンの香りとほろ苦さ、そこに甘味を加えて作ります。爽やかでとても美味しいのですが、アルコール度数が高いので飲みすぎないように注意が必要かもしれません。
作り方は簡単で、材料も4つだけとシンプルです。寝かせる時間が必要ですが、梅酒より短い期間で出来上がります。
夏の暑い時期に爽やかなレモンの香りを楽しめるように、今から作ってみるのはいかかでしょうか。
リモンチェッロの作り方
下準備として、リモンチェッロを作って保存するための瓶を用意し、煮沸消毒しておきます。
今回は出来上がり量が1リットル程度になるので、容量が1リットル以上の瓶を用意してください。
【材料】
・レモン(ワックスや防ばい剤不使用のもの):5~6個
・スピリタス:500ml(大きめの酒屋や、酒コーナーが広めのスーパーなどで購入できます)
・水:500ml
・グラニュー糖(砂糖でも可):250~300g
【作り方】
1./レモンは、野菜を洗浄できるタイプの洗剤や、塩を使って表面の汚れを洗う。水分を取り、皮を薄く剥く(内側の白い部分が残っていると苦みが出るため、出来るだけ表面の黄色い部分だけを剥くようにする。今回実の部分は使わないので、お料理やお菓子作り、薄切にして冷凍保存するなどして使う)。
白い部分が残らないよう薄く
2./瓶に1とスピリタスを入れる(アルコール度数が高いので、火のそばで作業しないようにする)。
スピリタスはアルコール96度!
3./1週間から10日ほど、日の当たるところにおいて漬け込む。
レモンのエキスがお酒に移る
4./3を濾して、レモンの皮を取り除く。
濾し器やコーヒーフィルターで
すっかり色あせたレモンの皮
5./鍋に水とグラニュー糖を入れ、沸騰させる。グラニュー糖がしっかり溶けたら火を止め、冷ます。
シロップを作る
6./4に5を加えて静かにかき混ぜ、しっかりとふたをして常温で1週間ほど寝かして完成。
混ざると白っぽくなる
出来上がったリモンチェッロは、冷凍庫でキンキンに冷やしてストレートでいただくのが基本です(アルコール度数が高いので凍りません)。
しかし、度数が高く味も香りもかなり強めなので、水割りやソーダ割りにすると飲みやすくなります。
冷凍しておいたレモンを添えて
また、かき氷のシロップとして使ったり、アイスやヨーグルトにかけたりすると大人のデザートとして楽しめます。
大人のかき氷
お菓子作りの際の香りづけとして、ラム酒やブランデーのように使うのもアリですよ。
※果実酒を自分用につくる場合、以下の条件を守らなければなりません。注意が必要です。
果実を漬け込む酒類のアルコール度数が「20%以上」、米、麦、あわなどの穀物を漬け込むことはできません。ぶどう・山ぶどうなどのぶどう類も不可です。
(監修 深尾由起子)