ブラジルのストリートフード、アカラジェ

カテゴリー:食情報 投稿日:2018.05.29

リオ・デジャネイロの街を歩いていると、ところどころで食べ物を売るスタンドに出くわす。ポップコーンや、コーンスープはその代表例だが、中でも見つけたら絶対食べてみるべきストリートフードが「アカラジェ」だ。揚げパンのような物の中に、赤い海老と黄色いペーストがはさんである。

ストリートフード「アカラジェ」

 

これは、ブラジル北東部のバイーアの食べ物で、ブラックアイビーンズを一晩水につけたものを生のままミキサーにかけ、塩と玉ねぎを合わせてパーム油で揚げた豆のコロッケ。

その場で順々にはさんでいく

 

半分に切ってとうがらしのソースを塗り、バタパというアフリカからやってきた黄色いペーストをはさむ。バタパは、干し海老、ピーナッツ、カシューナッツ、ココナッツミルク、玉ねぎ、ピーマン、トマト、そして少量のパンを加えてとろみをつけたもの。

バタパはナッツのペースト

 

とうがらしはお好みで

 

ペーストをはさむ

 

バイーア風に味つけされたえび(塩漬けになっていたものの塩抜きをして使う)をたっぷり上からかけて出来上がり。

えびをかける

 

バイーアではここにトマト、きゅうり、玉ねぎを角切りにして酢と塩とオイルで味つけした野菜を加えるのが一般的だが、このリオのお店では野菜はなし。ハンバーガーのように紙ではさんでかぶりついて食べる。

でき上がり

 

アカラジェのスタンド

 

16世紀中ごろから約200年にわたってブラジルの首都だったバイーアのサルバドールには、労働力として約200万人の黒人奴隷たちがアフリカから運ばれてきた。今もバイーアにはアフリカ系を先祖に持つ黒人たちが多く暮らし、食文化をはじめ、暮らしにアフリカの影響が色濃く残っている。リオやサンパウロなど南東の都市部では、バイーアの食文化はブラジルの歴史に対する愛着と異郷への憧れをもって親しまれている。

仕事帰りの人などが買っていく

 

取材・文/yoko

 

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編集部
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